「たぶんこれ銀河鉄道の夜」大阪・大千秋楽公演
4月16日(日)サンケイホールブリーゼ@大阪市へ。『たぶんこれ銀河鉄道の夜』を観劇した。大千秋楽公演でライヴ配信もされたようだ。
脚本・演出は京都を本拠地とする劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠。出演は久保田紗友、田村真佑(乃木坂46)、お笑いコンビ「かもめんたる」の岩崎う大、槙尾ユウスケほか。ヨーロッパ企画からも藤谷理子、石田剛太、土佐和成、中川晴樹の4人が参加した。
ヨーロッパ企画の存在を初めて知ったのは瑛太、上野樹里らが出演した映画『サマータイムマシン・ブルース』だ。原作となった戯曲を書いた上田誠が引き続き脚色を担当。軽やかでめっちゃ面白かった!喜劇作家として上田は三谷幸喜に匹敵する才能がある。
次に森見登美彦(原作)上田誠(脚色)湯浅政明(監督)のテレビ・アニメ『四畳半神話大系』も途轍もない傑作で舌を巻いた。同じ座組によるアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』も文句なし。
・ 面白きことは良きことなり!/アニメーション映画「夜は短し歩けよ乙女」 2017.04.11
ただし、『サマータイムマシン・ブルース』と『四畳半神話大系』がコラボしたテレビ・アニメ『四畳半タイムマシンブルース』は退屈な駄作。監督が夏目真悟に交代したことが一因ではないかと考える。
そんなこんなでヨーロッパ企画の舞台は一度観なければと長年、思いを募らせてきた。
そしてそもそも僕は宮沢賢治の小説『銀河鉄道の夜』が大好きで、杉井ギサブロー監督によるアニメーション映画も観たし、勿論そのパスティーシュ『銀河鉄道999』も然り。梅田隆司/大阪桐蔭高等学校吹奏楽部が定期演奏会で上演したミュージカル『銀河鉄道の夜』にも心打たれた。
・ 大阪桐蔭高等学校吹奏楽部 定演/ミュージカル「銀河鉄道の夜」〜宮沢賢治の深層心理にダイブする。 2017.02.21
あと『少女革命ウテナ』で世界の少女たちを震撼させた幾原邦彦監督が10年ぶりに世に問うたテレビ・アニメ『輪るピングドラム』はアニメーション史上燦然と輝く金字塔だと信じて疑わないが、これも『銀河鉄道の夜』を下敷きにした作品だ(『ピンドラ』では村上春樹の短編小説『カエルくん、東京を救う』も重要な役割を果たす)。閑話休題。
さて、『たぶんこれ銀河鉄道の夜』は大いに気に入った!劇中歌14曲を上田が作曲し、総ての歌詞は「銀河鉄道の夜」からそのまま引用されている。たぶんこれミュージカル。ポエトリーラップを取り入れた手法も新鮮だった。
ブルーレイ発売が決まっており、早速予約しちゃいました。
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