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2023年3月12日 (日)

2023年 アカデミー賞大予想!

恒例の第95回アカデミー賞受賞予想である。2023年の授賞式は日本時間3月13日に開催される(午前スタート)。相当自信がある(鉄板)部門には◎を付けた。なお、「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」は長ったらしいので、頭文字をとってEEAAOと略す。

  • 作品賞:「EEAAO」◎
  • 監督賞:ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート「EEAAO」◎
  • 主演女優賞:ミッシェル・ヨー「EEAAO」
  • 主演男優賞:オースティン・バトラー「エルヴィス」
  • 助演女優賞:ケリー・コンドン「イニシェリン島の精霊」
  • 助演男優賞:キー・ホイ・クァン 「EEAAO」◎
  • 脚本賞(オリジナル):マーティン・マクドナー「イニシェリン島の精霊」
  • 脚色賞:サラ・ポーリー「ウーマン・トーキング 私たちの選択」
  • 視覚効果賞:アバター:ウェイ・オブ・ウォーター◎
  • 美術賞:フロレンシア・マーティン「バビロン」◎
  • 衣装デザイン賞:キャサリン・マーティン「エルヴィス」
  • 撮影賞:ジェームズ・フレンド「西部戦線異状なし」
  • 長編ドキュメンタリー賞:ナワリヌイ
  • 短編ドキュメンタリー賞:エレファント・ウィスパラー:聖なる象との絆
  • 編集賞:ポール・ロジャーズ「EEAAO」◎
  • 国際長編映画賞:西部戦線異状なし(ドイツ)◎
  • 音響賞:「西部戦線異状なし」◎
  • メイクアップ賞:「エルヴィス」
  • 作曲賞:ジャスティン・ハーウィッツ「バビロン」
  • 歌曲賞:“ナートゥ” 「RRR」 ◎◎◎
  • 長編アニメーション賞:ギレルモ・デル・トロのピノッキオ ◎◎◎
  • 短編アニメーション賞:ぼく モグラ キツネ 馬
  • 短編実写映画賞:無垢の瞳

2022年のアカデミー賞において、僕の予想は作品・監督・主演女優・主演男優・助演女優・助演男優・脚本・脚色といった主要部門でパーフェクトに的中したのだが、このうち今年間違いないと言い切れるのは作品・監督・助演男優のみ。現状分析をしよう。

主演女優賞は「EEAAO」のミッシェル・ヨーと「TAR/ター」のケイト・ブランシェットの一騎打ち。僕はケイトを応援したいのだが、現在アカデミー会員は「多様性を尊重するという価値観を持っている」ことを世間に示さないといけないという強迫観念にとらわれているので(演技賞候補が全員白人で“白人だらけのオスカー” #OscarSoWhiteと糾弾されたこともあった)、白人のケイトよりもアジア系民族が有利と考えた。最早、演技力がどうこうという問題ではないのである。それに今回を逃したら、ミッシェル・ヨーがオスカーを手にする機会は二度と来ないだろう(ケイトは引退しない限りまだいっぱいある)。

主演男優賞は「エルヴィス」のオースティン・バトラーと「ザ・ホエール」のブレンダン・フレイザーとの一騎打ち。「イニシェリン島の精霊」のコリン・ファレルは一歩後退した。僕はオースティン・バトラーの将来性(スター性)に賭ける。イケメンだし、「エルヴィス」の演技にはオーラと色気があった。

助演女優賞もさっぱり分からない。「イニシェリン島の精霊」のケリー・コンドンか、「EEAAO」のジェイミー・リー・カーティスか。ここで僕は「EEAAO」 から2人ノミネートされているので、票が割れるのではないかと踏んだ。「ゴッドファーザー」でジェームズ・カーン、アル・パチーノ、ロバート・デュヴァルの3人がノミネートされ、誰も獲れなかった年の再現である(主演男優のマーロン・ブランドは受賞した)。

長編ドキュメンタリー賞については、「ナワリヌイ」よりも僕は「ファイアー・オブ・ラブ 火山に人生を捧げた夫婦」の方が断然好き。Disney+から配信中。

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