中川晃教(主演)ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」
11月3日(祝)新歌舞伎座@大阪市へ。トニー賞で作品賞を受賞したブロードウェイ・ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』を観劇した。
あっきーこと、中川晃教(あきのり)は2002年小池修一郎演出のウィーン・ミュージカル『モーツァルト!』日本初演で主演に抜擢され、文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞および読売演劇大賞で(新人が対象の)杉村春子賞を受賞した。2016年に日本初演された『ジャージー・ボーイズ』では読売演劇大賞最優秀主演男優賞および、菊田一夫演劇賞を受賞。また本作は読売演劇大賞においてミュージカルとして初めて最優秀作品賞に選ばれ、藤田俊太郎は最優秀演出家賞に輝いた。
僕は2018年の全国ツアーを新歌舞伎座で観ているのだが、2020年に予定されていた再再演は新型コロナウィルス感染拡大のため全公演中止となり、代わって『ジャージー・ボーイズ イン コンサート』@帝国劇場が無観客で生ライブ配信された。よって大阪公演は4年ぶりである。
ロックンロール・グループ「フォー・シーズンズ」の結成からその隆盛、崩壊を描くジュークボックス・ミュージカルである。同ジャンルの中では一番成功した作品と言えるのではないだろうか。僕は『マンマ・ミーア』より断然好き。ストーリー的にはレコード・レーベル「モータウン」の黒人女性グループ「スプリームス」(メンバーにダイアナ・ロスがいた)をモデルにした『ドリームガールズ』に近いが、後者はあくまでオリジナル楽曲だ。
とにかく「フォー・シーズンズ」のリード・ヴォーカリスト、フランキー・ヴァリの高音の歌声が特異で、唯一無二と言ってもよく、この役をこなすのは並大抵のことじゃない。その点で中川晃教は完璧であり、特に「君の瞳に恋してる」の歌唱は圧巻。正にショー・ストップ(あまりに素晴らしい歌や演技に対して拍手喝采がやまず、ショーの進行が一時的に中断する状況のこと)の独壇場であった。
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