ミュージカル「四月は君の嘘」
6月17日(金)兵庫県立芸術文化センターへ。ミュージカル『四月は君の嘘』を観劇した。
そもそも2020年8月20日(木)~8月23日(日) に梅田芸術劇場で上演される予定でチケットも購入していたのだが、新型コロナウィルス禍で全公演中止になってしまった。2年経って漸く初演にこぎつけたのである。
出演は木村達成(Wキャスト)、生田絵梨花、唯月ふうか、水田航生(Wキャスト)ほか。原作は新川直司の漫画、作曲は『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』『ボニー&クライド』などブロードウェイでも活躍するフランク・ワイルドホーン。訳詞と演出に上田一豪、脚本に坂口理子、音楽監督・指揮は塩田明弘。
兎に角、ワイルドホーンの楽曲が『スカピン』や『DEATH NOTE』に匹敵するくらい素晴らしい。
木村達成はイケメンで歌唱力があり、調べてみると舞台デビューはミュージカル『テニスの王子様』だそう。城田優、加藤和樹、古川雄大ら、2.5次元ミュージカル出身者の活躍が近年目覚ましい。
本作はいわゆる“難病もの”である。年若い恋人が悪性腫瘍(癌・白血病・肉腫)で死ぬ。古くは吉永小百合主演『愛と死をみつめて』(1964)、ハリウッド映画『ある愛の詩』(1970 原作:エリック・シガール)、近年では『世界の中心で、愛をさけぶ』(原作:片山恭一)、『君の膵臓をたべたい』(原作:住野よる)など大ヒット作が目白押しである。面白いことに文通を書籍化した実話を元にする『愛と死をみつめて』以外は、全て原作者が男であり、難病で死ぬのは女性である。イケメン男子が難病で死ぬ話は殆どない。男性作家の願望・夢みたいなものがこのジャンルには詰まっている。女性は恋人が若くして死ぬ話にロマンを感じないのだろう。
乃木坂46出身の生田絵梨花は元々歌が上手いのだが(幼い頃からピアノを習っており、絶対音感を持っていると思われる。音程が外れない)、最近演技力も身に付いてきたようだ。台詞が棒読みでなくなってきた。唯月ふうか共々文句なし!
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