2022年 アカデミー賞大予想! 〜今年のテーマは被差別者・マイノリティーを祝福すること
毎年恒例の第94回アカデミー賞受賞予想である。2022年の授賞式は日本時間3月28日(月)に開催される(午前スタート)。相当自信がある(鉄板)部門には◎を付けた。
作品賞:コーダ あいのうた
監督賞:ジェーン・カンピオン(パワー・オブ・ザ・ドッグ) ◎
主演女優賞:ジェシカ・チャステイン(タミー・フェイの瞳)
助演女優賞:アリアナ・デボーズ(ウエスト・サイド・ストーリー) ◎
主演男優賞:ウィル・スミス(ドリームプラン) ◎
助演男優賞:トロイ・コッツァー(コーダ あいのうた) ◎
脚本賞:ケネス・ブラナー(ベルファスト) ◎
脚色賞:シアン・ヘダー(コーダ あいのうた)
撮影賞:アリ・ウェグナー(パワー・オブ・ザ・ドッグ)
編集賞:チック、チック…ブーン!
美術賞:Dune 砂の惑星 ◎
作曲賞:ハンス・ジマー(Dune 砂の惑星) ◎
歌曲賞:ビリー・アイリッシュ(007/ノー・タイム・トゥ・ダイ) ◎
衣装デザイン賞:ジェニー・ビーヴァン(クルエラ) ◎
メイクアップ&ヘアスタイリング賞:タミー・フェイの瞳 ◎
音響賞:Dune 砂の惑星 ◎
視覚効果賞:Dune 砂の惑星 ◎
国際長編映画賞:ドライブ・マイ・カー ◎
長編アニメーション賞:ミッチェル家とマシンの反乱
短編アニメーション賞:ことりのロビン
長編ドキュメンタリー映画賞:サマー・オブ・ソウル
短編ドキュメンタリー映画賞:オーディブル 鼓動を響かせて
短編実写映画賞:The Long Goodbye ◎
今年の受賞傾向は明白で、今まで差別されてきた人々やマイノリティーを祝福すること。具体的には女性・有色人種・LGBTQ+・障害者を指す(最近では表記が問題にされ「障碍者」と書くことも多くなっているようだが、今も「障害者手帳」だし、内閣府や文部科学省も「障害者」を用いているのでそのままとする)。『コーダ あいのうた』は聾者の家族と健聴者の娘の物語であり、助演男優賞を受賞するトロイ・コッツァーも聾者の俳優。その妻を演じたマーリー・マトリンは21歳の時『愛は静けさの中に』(1986)で聾者として初めてアカデミー主演女優賞に輝いた。またアリアナ・デボーズはスピルバーグ映画史上初のオスカーに輝く女優ということになる(男優では既に『リンカーン』のダニエル・デイ=ルイスと『ブリッジ・オブ・スパイ』のマーク・ライランスがいる)。
ジェーン・カンピオンの監督賞受賞はキャスリン・ビグロー(ハート・ロッカー)、クロエ・ジャオ(ノマドランド)に続いて女性として3人目。本来なら彼女はとっくの昔に『ピアノ・レッスン』(1993)で受賞すべきだった。遅すぎるくらいだ。また、もし『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のアリ・ウェグナーが受賞すれば、女性撮影監督として初めてということになる。但し撮影賞は『Dune 砂の惑星』も有力候補なので、どっちに転ぶか分からない。
日本の『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を受賞するのは500%確実だが、他の部門で可能性があるとしたら脚色賞。
長編アニメーション賞は『ミラベルと魔法だらけの家』の可能性も高く五分五分の勝負。ただ僕はディズニー/ピクサーがこの部門を交代交代に受賞する状況にほとほと嫌気が差しているので、『ミッチェル家とマシンの反乱』を熱烈に応援したい。頑張れソニー・アニメーション ピクチャーズ!!
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