柳家喬太郎 なにわ独演会 2021
9月23日(祝)ドーンセンターホール@大阪市へ。
昼の部
・柳家喬太郎:紙入れ
・翁家和助:太神楽曲芸
・柳家喬太郎:任侠流山動物園(三遊亭白鳥 作)
夜の部
・柳家喬太郎:花筏
・翁家和助:太神楽曲芸
・柳家喬太郎:真景累ヶ淵 宗悦殺し(三遊亭圓朝 作)
『紙入れ』は「昔から“親子は一世、夫婦は二世、主従は三世、間男は止せ(四世)”と申します」というマクラから始まった。親子の関係は一世、夫婦の関係は二世にわたり、主従関係は三世にわたるほど深いものであるということ。如何にも江戸時代・封建制度らしい発想である。
また盗むという意味の「ぎる」という言葉が出てきたが、後で調べてみると「握る」の省略形のようだ。
『任侠流山動物園』のマクラで喬太郎は「今一番観たい映画は『ゴジラ vs コング』と『シン・ウルトラマン』なんです」と。小学生の頃、東映まんがまつりや東宝チャンピオンまつりで仮面ライダーやゴジラ映画を観たことを語り、また自身が主演した映画『浜の朝日の嘘つきどもと』で共演した高畑充希から劇中「ジジイ」と呼ばれ「もう、一生言われたい」と。「それから充希ちゃん、本当に顔が小さいんです!」
夜の部は開口一番「まず本日の演目をご案内します。『黄金の大黒』『がまの油』そして中入りを挟みまして『鼠穴』」これに場内大爆笑。
同日、春風亭一之輔が大阪で独演会をしていたらしく(昼公演のみ)、喬太郎は一之輔に電話して何を高座にかけたか確認したらしい。実際に一之輔の独演会終了後、こちらの会場にはしごした客が多数いた模様。
明るい相撲噺『花筏』に対して、『真景累ヶ淵』の語り口には凄みがあった。凄惨でありながら、聴衆の目と耳を惹きつけて離さない。喬太郎の圓朝は絶品である。
| 固定リンク | 0
「古典芸能に遊ぶ」カテゴリの記事
- 映画「オッペンハイマー」と、湯川秀樹が詠んだ短歌(2024.06.15)
- 柳家喬太郎 なにわ独演会 2023(2023.10.11)
- 柳家喬太郎独演会@兵庫芸文 2023(2023.06.23)
コメント