Netflix配信映画「マ・レイニーのブラックボトム」
評価:A
2020年12月18日よりNetflixから配信された。公式サイトはこちら。
アカデミー賞でヴィオラ・デイヴィスの主演女優賞ノミネートは確実、また故チャドウィック・ボーズマン(『ブラックパンサー』)が主演男優賞を受賞する可能性は高い。既に彼はロサンゼルス映画批評家協会賞とシカゴ映画批評家協会賞を獲得している。
「ブルースの母」と呼ばれた伝説的歌手マ・レイニー(1886-1939)が主人公。ボーズマンの役はそのレコーディングに参加した野心家のトランペッター。原作はオーガスト・ウィルソンが執筆した舞台劇。ウィルソンの父はドイツからの移民で母はアフリカ系アメリカ人。代表作は戯曲"Fences"で2016年にデンゼル・ワシントン監督・主演で映画化され、アカデミー賞では作品賞など4部門にノミネート、妻役のヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞を受賞した。日本では劇場公開されずソフトスルー、邦題は『フェンス』。黒人版『セールスマンの死』といった内容である。今回もデンゼル・ワシントンはプロデューサーとして関わっている。
映画の出来として『マ・レイニーのブラックボトム』は明らかに『フェンス』より上。コンパクトな物語りながら1927年当時の黒人の生きづらさが見事に描かれている。またブランフォード・マルサリスの音楽が出色の出来。
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