エジソンズ・ゲーム
評価:B+
公式サイトはこちら。原題はThe Current War。currentは「現在の」という意味もあるが、こちらは「電流」の方。「直流」か「交流」か。トーマス・エジソンと実業家ジョージ・ウェスティングハウスの「電流戦争」を描く。
本作は元々、ワインスタイン・カンパニー製作だったが、プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインが監督に微に入り細を穿つ修正要求を突きつけ、編集がぐちゃぐちゃになったままトロント国際映画祭で上映されたため評判は惨憺たるものであった。その後 #MeToo運動が盛り上がりセクハラでワインスタインが逮捕され、彼の名をクレジットから削除、カンパニーも経営破綻したため映画の権利が売りに出された。そこで製作総指揮マーティン・スコセッシの協力の下、ディレクターズ・カットとして再編集されたというわけ。面白いことにこちらの方はRotten Tomatoesなど映画批評集積サイトで軒並みワインスタイン・カット版より高評価となった。なんとも数奇な運命を辿った映画である。
地味な話ではあるが、なかなか見応えがあった。なんだかスティーブ・ジョブズ対ビル・ゲイツみたいな感じ。俯瞰を多用したカメラワークがユニークだった。
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