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2020年6月30日 (火)

新型コロナ禍と、「日本人とは何者か?」part 2

の続きである。

6月29日、読売新聞に〈「コロナ感染は自業自得」日本は11%、米英の10倍…阪大教授など調査〉という記事が掲載された。

三浦麻子・大阪大教授ら心理学者の研究グループがまとめたデータで、「新型コロナウィルスに感染する人は自業自得だと思うか」という質問に対してYesと回答をした人が米国、英国、イタリアと比較して日本は10倍多かった。中国と比較しても2倍以上だ。非常に興味深い研究結果だ。自己責任を強く問う(責めたてる)日本人の特徴がよく表れている。

やはり日本は昔も今も〈ムラ社会〉なのだ。個よりも公を優先する。和を以て貴しとなし(聖徳太子「十七条憲法」第一条)、和を乱し目立った振舞いをする者に対して、しかとするなど制裁行動(sanction)に出る。村八分、陰湿ないじめの構造。自粛要請に応じない者を許せず(自粛警察)、公共の場でマスクをしない者を声を荒げて糾弾する(マスク警察)。居丈高なのだが、その仮面(ペルソナ)を剥がすと内面は極めて臆病、小心者。見えない敵=ウィルスに怯え、ぶるぶる震えている。

息苦しい世の中だ。嫌になる。最近読んだ紫式部『源氏物語』の表現を借りるなら〈浮世=憂き世〉(対義語は〈常世 とこよ〉)。まぁしかし反面、阪神・淡路大震災や東日本大震災など、いざという時に一致団結し、力を発揮する肯定的側面もあるのだが。

感情を表に出さず、礼儀正しく、秩序を重んじる日本人。だが仮面(ペルソナ)の裏には影(シャドウ)の部分も隠れている。

下記事で「パニックになった時、人の本性は現れる」と書いた。

今回のコロナ禍でも、様々な人々の本性が炙り出された。見ていて非常に不愉快ではある。しかし、またとない機会であり(多分、百年に一度)、色々学ぶことも多かったなという気もするのである。

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