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2020年3月25日 (水)

ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽 〜ピアノ四重奏の夕べ〜(東京は無観客ライブ・ストリーミング配信/大阪は公演決行!)

3月16日(月)大阪のザ・フェニックスホールへ。

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実はその前日15日(日)に東京・春・音楽祭でも同じプログラムでコンサートが予定されていたが、新型コロナウィルス感染拡大のため公演中止となり、東京文化会館 小ホールから【無観客ライブ・ストリーミング配信】された。大阪では幸運にも実演が聴けたというわけ。

曲目は、

  • モーツァルト:ピアノ四重奏曲第1番
  • フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番
  • ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲第2番

メンバーはヴァイオリン:ガイ・ブラウンシュタイン(元ベルリン・フィル第1コンサートマスター、イスラエル生まれ)、ヴィオラ:アミハイ・グロス(ベルリン・フィル首席奏者、イスラエル生まれ)、チェロ:オラフ・マニンガー(ベルリン・フィル ソロ・チェロ奏者、ドイツ生まれ)、ビアノ:オハッド・ベン=アリ(イスラエル生まれ)。

ベルリン・フィル|デジタル・コンサートホールで見慣れた面々である。

しかしこうしてプロフィールを眺めると、ベルリン・フィルの弦楽器奏者はユダヤ人が多いのだなということに気付かされる。現在、第1コンサートマスターを務める樫本大進や首席ビオラ奏者・清水直子をはじめとして日本人奏者も沢山いて、ユダヤ人+日本人がヴァイオリン・ヴィオラのセクションに占める割合は相当高いのではないだろうか?さすが〈弦の国〉だ。

ところが一方、面白いことにベルリン・フィルの低弦:つまりチェロとコントラバス奏者に日本人は一人もいない。ヴァイオリン・ヴィオラは得意だけれど、低弦は苦手という現象は一体全体どういうわけ??誰か事情にお詳しい方、ご教示頂ければ幸いである。閑話休題。

ウィーンの音楽家たちによる角が取れ、馥郁たる香り漂う演奏と異なり、重厚で厳格なモーツァルトだった。こういうのも悪くない。

フォーレは水を得た魚のようにピチピチと跳ねる。第一楽章は靄がかかった中から音楽が立ち現れ、第二楽章のスケルツォは鋭い。

全体を通して改めて感じたのは、室内楽とは対話なのだなということ。耳を澄ませてお互いの声をよく聴き、邪魔しない。その〈親密さ Intimacy〉こそ最大の魅力である。

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