ラミン・カリムルー、サマンサ・バークス in "CHESS THE MUSICAL" @梅芸
1月26日(日)梅田芸術劇場へ。CHESS THE MUSICALを観劇。
出演はラミン・カリムルー、サマンサ・バークス、ルーク・ウォルシュ、佐藤隆紀(LE VELVETS)、エリアンナほか。演出・振付はニック・ウィンストン。公式サイトはこちら。
ラミンの生歌を聴くのはこれが5回目、チェス盤上での米ソ冷戦を描く風変わりなミュージカル「チェス」は4回目になる。
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ロンドンの「レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート」でアンジョルラスを、「オペラ座の怪人 25周年記念コンサート」でファントムを演じたラミンの素晴らしさを今更ここで力説する必要もないだろう。ブロードウェイではジャン・バルジャンを演じ、トニー賞にノミネートされた。なお、佐藤隆紀も2019年からバルジャン役に抜擢されている。
第1幕フィナーレでラミンの歌う〈アンセム〉は万感の思いが込められており、圧巻。彼は1978年9月にイランのテヘランに生まれたが、当時はイラン革命(1978年1月ー1979年2月)の最中であり、国に留まっていては殺されるということで家族でカナダに移住、そしてさらに現在はイギリスに拠点を移しており、「それでも僕の心はイランにある」とアフタートークで語った。ラミンの半生が彼の演じるロシア人アナトリーに重なる。初めてミュージカルのオーディションを受けたときも〈アンセム〉しか知らず、これを歌ったという。
今回が初来日のサマンサ・バークスは「レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート」でエポニーヌを歌い、それが高く評価されトム・フーパー監督による映画版「レ・ミゼラブル」も同役に抜擢された。僕は正直彼女のエポをそんなに好きじゃないのだけれど、生歌を聴いて度肝を抜かれた。いや、ハートを射抜かれた。ぜんぜん違う!とんでもない歌唱力で全身に鳥肌が立った。ウエスト・エンドの役者の実力、恐るべし。
ルーク・ウォルシュは高音がどこまでも伸び、魅了された。
大変充実した公演だったのだが、全編英語で字幕スーパー付き。アンサンブルが歌って踊る時も字幕を見ると踊りに集中出来ず、せめて日本人アンサンブルだけでも日本語で歌って欲しかったな。
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