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2019年12月26日 (木)

バーニング 劇場版

評価:A

Burning

村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作とする韓国映画。公式サイトはこちら

韓国映画は今まで一度も、米アカデミー賞の外国語映画賞(次回から国際長編映画賞に名称が変わる)にノミネートされたことがないのだが、恐らく本作が史上初のノミネーションを勝ち取るのでは?と思っていたので、落選は意外だった。しかしポン・ジュノ監督「パラサイト 半地下の家族」がその雪辱を果たしてくれるだろう。ノミネートどころか200%受賞確実、そして監督賞候補にも躍り出るだろうから。

〈持たざる者が(金や女など)全てを持つ者に対して抱く嫉妬心、ルサンチマン〉と、〈書くべき物語を持っていなかった主人公が、小説を書き始めるまで〉という縦と横の軸が本作にはある。そこを押さえておかないとラストシーンは意味不明だろう。つまり主人公が書き始めた小説の中身(内なる衝動、怒り)が、その後の場面に描かれているのである。

格差社会をテーマにしている点で、本作はカンヌ国際映画祭のパルム・ドール(最高賞)を受賞した是枝裕和監督「万引き家族」や「パラサイト」、そしてジョーダン・ピール監督「Us アス」と共通している。これが現代社会の潮流なのだろうか?

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