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2019年7月16日 (火)

令和元年のミュージカル「レ・ミゼラブル」ニュー・キャスト!

7月10日(水)梅田芸術劇場へ。ミュージカル「レ・ミゼラブル」を観劇した。

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初めて観るキャストが何人かいた。

ジャン・バルジャン:佐藤隆紀(Le Velvets -男性ヴォーカル・グループ) 、エポニーヌ:唯月ふうか、コゼット:生田絵梨花(乃木坂46-アイドル・グループ)、ファンテーヌ:濱田めぐみ、ジャベール:上原理生(今までアンジョルラス役だったが、今年からジャベールに)

以前、こんな記事を書いた。

僕が初めてレミゼを観たのが1994年の正月。梅芸がまだ「劇場飛天」と呼ばれていた時代だ。なんとあれから25年も経ってしまった!唯月ふうかとか、生ちゃんとか、まだ生まれてないよね。

「こんな暗くて貧乏くさいミュージカルなんか嫌いだ」とか、「イデオロギー的に真っ赤っ赤」とか散々文句を言いながら、いつの間にか観劇回数は十回を超えた。元祖ジャン・バルジャン、コルム・ウィルキンソンの生ライヴまで足を運んだ。

四半世紀を経てつくづく感じるのは、日本ミュージカル界の実力向上だ。歌い手たちの歌唱力もぐんぐん上がっているし、何よりも東宝のオーケストラが格段に上手くなった。レミゼ@劇場飛天の頃はホルンがしょっちゅう音を外していたし、金管が危なっかしくて仕方なかった。それが今では安心して聴ける。隔世の感がある。

佐藤隆紀は美声で、25周年記念コンサートでバルジャン役に抜擢されたアルフィー・ボーに雰囲気が近い感じがした。

エポニーヌといえば何と言っても「国際キャスト・レコーディング」に選抜され、エリザベス女王の御前でも英語で歌った島田歌穂の存在感が圧倒的である。今回の唯月はちょっと蓮っ葉で、でも健気なエポを情感豊かに演じ、歌も素晴らしく、文句なしだった。初めて島田エポと互角に勝負出来る役者が現れた。彼女の地声は高く、ちょっとアニメの声優っぽいのだが、舞台では低く落とし、違和感はない。余談だが、僕が初めて彼女の演技を観たのは「ピーターパン」だった。大きな事故があり、公演中止になったときも梅芸に来ていた。

濱田めぐみは昔から嫌いだった。特に印象を悪くしたのは劇団四季時代の「アイーダ」。ソロの楽曲の最後、最高音を出すべきところを1オクターブ下げて歌ったので、怒髪、天を衝いた。特にこの演目はブロードウェイでオリジナル・キャストのヘザー・ヘッドリーを観ていただけに、余計許せなかった。しかし意外や意外、ファンテーヌの濱めぐは悪くなかった。朗々と歌うよりは寧ろ、しっかりした芝居の積み重ねで観客を納得させるアプローチ。

生田絵梨花は演技力に難があるのだが、コゼットの場合は可愛ければ良い”お人形さん”みたいな存在なので、ドンピシャはまり役だった。生ちゃんは可憐で、決して音程を外さない(ピッチ・パーフェクト)。コゼットの歌に魅了されたのは純名里沙(1997年のキャスト)以来である。

そんなこんなで、見応え/聴き応えのある公演だった。

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