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2019年5月10日 (金)

劇場版 響け!ユーフォニアム 〜誓いのフィナーレ〜

評価:B

Eu

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テレビの総集編である前2作に続く劇場版3部作の完結編(今回は完全新作)であり、間にスピンオフ「リズと青い鳥」があったので、それを含めると4作目である。

正直残念な出来だった。結局、1st シーズン(TV版)が群を抜けた出来であった。

時間軸を考えると、1st シーズンは主人公の黄前久美子(ユーフォニアム)が京都の北宇治高校吹奏楽部 に入部し、吹奏楽コンクール京都府大会@京都コンサートホールで代表校を勝ち取るまで。2nd シーズンは関西大会を経て全国大会で銅賞になるまで。そして今回は2年生になった久美子の奮闘が描かれる。「リズと青い鳥」と同じ時期のanother sideに位置づけられており、だからコンクール自由曲は「リズと青い鳥」だ。

正直、最初から最後まで〈既視感(デジャヴュ ) 〉に満ちていた。【新入生の担当楽器を決める→パレード(マーチングイベント)に参加→6月のあがた祭→コンクールに向けたオーディション→コンクール本番】という流れの繰り返し。新鮮味が全くない。

石原立也の演出は凡庸。特にクライマックスになる筈のコンクールの演奏シーン(関西大会の会場がロームシアター京都なので、設定は多分2016年)は紋切り型の編集が退屈で、イラッとした。

ただ「響け!ユーフォニアム」以前にはこうした本格的吹奏楽アニメや映画は一切なかったわけで、TVで高視聴率を上げたわけでも、DVD/Blu-rayが売れたわけでも、劇場で大ヒットしたわけでもないのに、シリーズがこれだけ続いたことは、吹奏楽を心から愛する者として、大変ありがたいことである。そういう意味で京都アニメーションには心から感謝したい。

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