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映画「愛がなんだ」

評価:B+

Aiga

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最初、観るつもりは全く無かった。監督も、誰が出ているかも知らなかった。気が変わったのはTBSラジオ「アフター6ジャンクション」で大腸憩室炎で緊急入院したパーソナリティの宇多丸に代わり、〈ムービーウォッチメン〉に登場したスクリプトドクターの三宅隆太が短評した映画8作品(持ち時間各2分)の中で、本作が一番好きだと語っていたからである。特に心惹かれたのは原作が角田光代だということ。

角田光代とは相性が良くて、直木賞を受賞した「対岸の彼女」とか、「八日目の蝉」とかは大好きな小説である。現在読んでいる紫式部「源氏物語」も角田光代訳。サクサク読めて現在、中巻の半ばまで到達した。

ままならない男女関係が見事に描けている映画である。主人公・山田テルコは男にとって実に〈都合のいい女〉だ。しかし、だからといって恋愛が成就するわけでもない。厄介めんどくさい。でもそこには〈生きている〉という実感がある。

テルコを演じた岸井ゆきのは悪くないのだが、なんと言っても僕が驚嘆したのは友人の葉子を演じた深川麻衣。存在感があって圧倒的に素晴らしい。深川は「乃木坂46」の1期生で(既に卒業)、アイドル時代の彼女のことはよく知っているつもりだった。そもそも冠番組「乃木坂って、どこ?」(現在は「乃木坂工事中」に改名)は彼女たちが1stシングル「ぐるぐるカーテン」でデビューする前(2011年)から見ている。でも深川に魅力を感じたことは今まで一度もなく、こんなに演技が出来るなんて全く想像だにしなかった。最近は舞台ミュージカル「レ・ミゼラブル」や「ロミオ&ジュリエット」「モーツァルト!」で活躍する生田絵梨花よりよっぽど上手い(生ちゃんの魅力は歌唱力にある)。深川が演じるのはいわば〈ヒール役〉なのだが、「僕も彼女に踏みつけられたい!」と思った。

ただ角田光代原作中、映画自体の完成度としては、「八日目の蝉」や「紙の月」の方が一枚上手かな?

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