« 百人一首から万葉・古今・新古今和歌集へ〜古代日本人の深層心理を探る旅 | トップページ | 調性音楽の勝利!〜菅野祐悟の交響曲第2番初演:関西フィル定期 »

平成を振り返って

平成という時代が今日、終わろうとしている。

僕は昭和に生まれ、大学生の時に平成を迎えた。どんな時代だったのか、振り返ってみよう。

個人史はさて置き、歴史的側面から平成の10大ニュース/トピックスを選んでみた。基本的に年代順に並べている。

  • バブル景気の終焉(平成3年)
  • ベルリンの壁崩壊(平成3年)
  • 地下鉄サリン事件(平成7年)
  • インターネットの普及(平成10年)からSNSの全盛期へ
  • アメリカ同時多発テロ事件(平成13年)
  • 「千と千尋の神隠し」アカデミー長編アニメ映画賞を受賞(平成15年)
  • 会いに行けるアイドルの時代(平成17年)
  • 東日本大震災(平成23年)
  • 佐村河内守とゴーストライター(平成26年)
  • 厄介な隣人・韓国との関係悪化(平成27年)

〈バブル景気〉時代の日本人は妙に浮かれていた。しかし実体はなかった。その姿を象徴するのがディスコ「ジュリアナ東京」の〈お立ち台〉だろう。キーワードは〈虚ろ〉〈軽薄〉。

〈ベルリンの壁〉は米ソ冷戦の象徴的存在だった。この崩壊はマルクス主義の決定的敗北を意味していた。思えば〈社会主義国家建設〉という野望は20世紀という1世紀をまるまるかけた壮大な実験だった。終焉を迎えた時、実験台の上に載せられた人々の思いはどうだったろう?

オウム真理教事件は日本人に様々な爪痕を残した。村上春樹の「アンダーグラウンド」という作品も生まれた。サリンを撒いた実行犯たちが辿った心理的状況を追っていくと、不思議と〈あさま山荘事件〉を起こした連合赤軍の学生たちにどこか似ている(高学歴とか内輪揉めによるリンチ殺人という点を含めて)。つまり新興宗教とマルクス主義には共通点があるということだ。

僕にとってインターネットの普及を象徴する映画は平成10年に公開された「ユー・ガット・メール」である。パソコンのメールを媒体として男女(メグ・ライアンとトム・ハンクス)が出会う。未だ〈出会い系サイト〉などという言葉が生まれる前だった。更に遡ると、平成8年に森田芳光監督の映画「(ハル)」が公開された。これはniftyパソコン通信の映画フォーラムでめぐり逢う男女の物語である。

Haru

インターネットのおかげで今日、このブログもある。ありがたいことである。インターネットは僕たちの生活に劇的変化をもたらした。その最大の効能は①情報伝達の即時性②検索能力 だと僕は思っている。何が疑問があれば図書館に行かずとも、パソコンやスマホでたちどころに調べられる便利な時代が到来した。僕らの脳味噌における〈知識の蓄積〉も圧倒的に加速した。

SNSの素晴らしさは〈つなぐ〉力だ。SNS登場前だったら絶対に出会うことがなかった人々と繋がり、コミュニケーションをとり、情報交換が出来る。

明治維新以降、日本人は欧米文化の影響を多大に受け、徐々に個人主義に移行した。親と別居し核家族化し、町内の祭りとか寄り合いに参加することも稀となり、近所付き合いがなくなってマンションの隣の住人の名前も知らないなんてことが当たり前になった。しかし、近代的自我の最大の病は孤独である。自立したと思っているうちに、実際は孤独だと気付くことになる。それを補完し、孤独な魂と魂を〈つなぐ〉ことで癒やしてくれるのがSNSなのだ。

アメリカの同時多発テロと、それに続くイラクへの侵略戦争は、〈アメリカの正義〉の胡散臭さを白日の下に晒すことになった。詳しいことを知りたかったら映画「バイス」を観てください。さらに9・11は米ソ冷戦からテロリズムとの戦いへの移行を象徴する出来事でもあった。

「千と千尋の神隠し」オスカー受賞(並びにベルリン国際映画祭で金熊賞受賞)は日本のアニメーションが漸く世界で認められたことの証左であった。アメリカ公開に尽力してくれたジョン・ラセターさん、ありがとう!そして今では日本の漫画やゲーム・ソフトがハリウッドで実写映画化されることもちっとも珍しくなくなった(「アリータ:バトル・エンジェル」「進撃の巨人」「バイオハザード」「名探偵ピカチュウ」)。

Miya

平成17年12月8日はAKB48の劇場公演初日である。CDが売れない時代に〈握手券〉〈総選挙の投票用紙〉としてCDの価値を変換するAKB商法は画期的発明だった。そして〈ご当地アイドル〉が隆盛を極めた。それは〈ゆるキャラ〉ブームと相まって〈地方の時代〉の到来でもあった。

しかし、山口真帆に対する暴行事件を巡るNGT48のゴタゴタがAKB商法の限界を指し示し、暗い影を落としている。今年は〈総選挙〉も中止になった。そろそろ賞味期限切れかもね。

僕は完全にCD収集を止め、配信サービス(ナクソス・ミュージック・ライブラリー、Spotify)で音楽を聴くことに移行した。

阪神・淡路大震災が発生した平成7年に僕は仕事の関係で広島に住んでいた。その時の震度は4で早朝に揺れで目が覚めた。5時46分だった。

東日本大震災の時は大阪府堺市にあるホテルの11階にいた。揺れは中々収まらなかった。テレビで見た津波の規模にも唖然としたが、やはりなんと言っても衝撃的だったのは福島原発事故である。

「作曲家」佐村河内守が明らかにしたのは、世の中には音楽の本質(itself)が全く耳に入らず、余剰・おまけに過ぎない(作者が語る)「物語」しか理解が出来ない聴衆が沢山いることだ。天下の NHKはまんまと騙され、慶応義塾大学教授/音楽評論家の許光俊赤っ恥をかいた。

慰安婦問題日韓合意が成されたのは平成27年12月28日である。この時、「慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した 」筈だったのに、平成28年12月に朴槿恵(パク・クネ)大統領が罷免・逮捕され、文在寅(ムン・ジェイン)が大統領になると、〈合意〉はなかったことにされ、日本からの〈拠出金〉10億円は〈使途不明金〉になってしまった。〈合意〉とは一体何だったんだ!?

条約に調印しても政権が変わると平気で約束を反故にしてしまい、一方的に恨(ハン)を募らせてくる国とは外交が成立しないし、今後一切話し合いに応じることは出来ない。全く困ったものである。

NHKで韓国ドラマ「冬のソナタ」が放送されたのは平成15年から16年にかけて。空前の〈冬ソナ現象〉〈韓流ブーム)を巻き起こしたが、今はすっかり冷え込んで「冬の時代」に成り果ててしまった。

それにしても、いわゆる〈従軍慰安婦問題〉の発端は朝日新聞社による捏造記事(詳細はこちら)なわけで、随分と罪作りな話である。

|

« 百人一首から万葉・古今・新古今和歌集へ〜古代日本人の深層心理を探る旅 | トップページ | 調性音楽の勝利!〜菅野祐悟の交響曲第2番初演:関西フィル定期 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

Cinema Paradiso」カテゴリの記事

クラシックの悦楽」カテゴリの記事

アニメーション・アニメーション!」カテゴリの記事

偶像 iDOL」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 百人一首から万葉・古今・新古今和歌集へ〜古代日本人の深層心理を探る旅 | トップページ | 調性音楽の勝利!〜菅野祐悟の交響曲第2番初演:関西フィル定期 »