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2019年3月18日 (月)

フェルメール展@大阪市立美術館と、インディアンイエロー、ヱヴァンゲリヲン

3月17日(日)、大阪市立美術館@天王寺で開催されている「フェルメール展」へ。

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東京では日時指定制だったが大阪はなし。混雑を危惧したが午後3時以降なら入場待ちもなく比較的空いており、じっくり鑑賞出来た。

今回来たフェルメールの絵は《マルタとマリアの家のキリスト》《取り持ち女》《リュートを調弦する女》《手紙を書く女》《恋文》《手紙を書く婦人と召使い》の6点。

これ以外に僕は《手紙を読む青衣の女》《真珠の耳飾りの少女》を見ている。

フェルメールといえば《真珠の耳飾りの少女》を筆頭にラピスラズリを原料とする”フェルメール・ブルー”の美しさが有名だが、今回目立ったのは黄色。《手紙を書く女》や《恋文》で顕著な効果を上げた。フェルメールが好んだのは”インディアンイエロー”。インド・ベンガル地方の特産品で、マンゴーの葉だけを食べさせた牛の尿を集めて乾燥させるという方法で作られていた。しかし牛は過度の栄養失調となり衰弱死が多発。動物虐待だと非難され、1908年以降は市場での取引が禁じられた。故に現在では幻の色となった。

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今回まとめて作品を鑑賞して感じたのは、フェルメールの絵において【室内=自己(self)のメタファー】なのではないか?ということ。そして【(画面左上方にある)窓から差し込む光=他者からの干渉/外的刺激】を表現しているように思われた。その存在は【あこがれ/希望】であると同時に、【不安/畏れ】の対象でもあり得る。登場人物の心情を示すのが、背景に描かれた絵や地図だ。

具体的には《手紙を書く婦人と召使い》の背景に掲げられた、旧約聖書「出エジプト記」に基づく《モーセ(赤子)の発見》だったり、

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《恋文》で背景の絵に描かれた帆船だったり、

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《リュートを調弦する女》の壁に貼られたヨーロッパ地図だったりする。

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庵野秀明の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」に当てはめるなら、フェルメールにおける【室内=自己(self)のメタファー】↔【ヱヴァのATフィールド=「誰もが持っている心の壁」の内側】、【窓から差し込む光=他者からの干渉/外的刺激】↔【ヱヴァの使徒】という対応関係が成立するだろう。

フェルメール展は5月12日(日)まで。

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