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ワーグナー〈ニーベルングの指環〉第2日「ジークフリート」@びわ湖ホール

3月2日(土)びわ湖ホールへ。ワーグナーの楽劇「ジークフリート」を鑑賞。

14時開演で終演が19時20分の長丁場。途中30分の休憩が2回あり、実質上演時間は4時間強。

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配役はジークフリート:クリスティアン・フランツ、ミーメ:トルステン・ホフマン、さすらい人(ヴォータン):青山貴、エルダ:竹本節子、ブリュンヒルデ:池田香織、森の小鳥:吉川日奈子 ほか。沼尻竜典/京都市交響楽団の演奏。

ミヒャエル・ハンペの演出、ヘニング・フォン・ギールケの美術は当然、序夜「ラインの黄金」からの基本姿勢を貫いており、舞台前面にシルクスクリーンが張られ、後方も映像が投影されプロジェクション・マッピングで挟み撃ちにする手法が用いられている。だから演じる歌手たちがまるで〈絵の中の人物〉のように見え、〈夢〉の中を彷徨っているような錯覚を起こす仕掛けになっている。僕が連想したのは黒澤明監督の映画〈夢〉で、マーティン・スコセッシ演じるゴッホが自分の描いた〈絵〉の中を彷徨う場面(ショパンの「雨だれ」が流れる)。

ハンペの演出は今流行りの〈読み替え〉ではなくオーソドックスだが、テクノロジーが新しいので目に愉しく、僕はすごく好感を持っている。

歌手に関して。フランツはよく通る美声で◯。青山貴もいい声しているが、些か声量不足。圧巻だったのが池田香織。彼女の深く豊かな声に魅了された。ゴメン、日本人歌手を舐めてました。森の小鳥(吉川)も爽やかで、耳に心地よかった。

改めて「ジークフリート」は非の打ち所がない完璧な音楽だと舌を巻いた。

〈ニーベルングの指環〉がバイロイトで初演されたのが1876年。ロマン派の極北であり、調性音楽の完成された姿である。本作を聴いた当時の作曲家たちはみな、打ちのめされたのではないだろうか?これ以上先に進める余地はない。Dead End,行き止まり

そうした絶望感の中で生まれた逆転の発想が、〈調性音楽の破壊=十二音技法、無調音楽の誕生〉に繋がったような気がする。

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