映画「マスカレード・ホテル」
評価:B+
意外な(ゴメン!)拾いもの。正直、全く期待していなかった。実はTOHOシネマズのマイルが溜まったので、12月末に「1ヶ月フリーパスポート」を手に入れた。無料(ただ)だから観たという次第。
東野圭吾のミステリー小説は好きで結構読んでいる。彼の最高傑作だと思うのは「白夜行」だが、堀北真希が主演した映画は救いようのない駄作だった。「g@me」とか「レイクサイド マーダーケース」も観たが、どうも映像化では恵まれていないという印象。今回が一番出来が良かった。
豪華出演者による、いわゆる《グランド・ホテル形式》✕ミステリーの融合が見事に成功しており、張り巡らされた伏線が最後に綺麗に回収され、心地よい。緻密な構成だ。
〈お客様に対するおもてなしとは何か?〉というテーマは、三谷幸喜脚本によるフジテレビのドラマ「王様のレストラン」(1995年放送)に通じるものがある。言わずと知れた不朽の名作だ。
「マスカード・ホテル」の鈴木雅之監督は「王様のレストラン」のチーフ・ディレクターであり、製作を務める石原隆も「王様のレストラン」の企画に携わっている。そして「王様のレストラン」の梶原善と田口浩正が「マスカレード・ホテル」に出演しているという次第。
ホテルのロビーのセットが非常に豪華で映画の醍醐味を味わえる。「作り物めいている」という批判があるが、それは「王様のレストラン」もおなじこと。〈嘘から出た実(まこと)〉というものもあるのだ。
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