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ミュージカル「レベッカ」

12月23日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティへ。

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「エリザベート」「モーツァルト!」を生んだ作詞・作曲のコンビ、クンツェ&リーヴァイが手掛けたミュージカル「レベッカ」を観劇。8年前のレビューは下記。

前回観たキャストは「わたし」:大塚千弘、マキシム:山口祐一郎、ダンヴァース婦人:シルビア・グラブ。今回はマキシムが変わらず、「わたし」:平野綾、ダンヴァース婦人:涼風真世。ほか出演は森公美子、石川禅、吉野圭吾ら。演出は山田和也。

チケットを入手するのに相当苦労した。「わたし」はトリプル・キャストで、大塚と平野の回は先行抽選に申し込んでも落選ばかり。乃木坂46・桜井玲香の回だけ全日、余裕で余っているという状況。僕は桜井が大嫌いなので、絶対に嫌だった。で、5,6回目の挑戦で漸く平野が当たったという次第。歌唱力がある人なので文句なし!彼女は京アニ「涼宮ハルヒの憂鬱」のタイトルロールで一世を風靡したわけだが、ミュージカル「レディ・ベス」のエリザベス一世、「モーツァルト!」のコンスタンツェ、そして「ブロードウェイと銃弾」のアニメ声の愛人と、それぞれの役で全く声質を変えて演じているのが凄い。100の声を持つ女優である。

ダフネ・デュ・モーリア原作による「レベッカ」といえばアルフレッド・ヒッチコック監督の映画が余りにも有名だが、2019年にはリリー・ジェイムズ、アーミー・ハマー主演でリメイクされることが決まっている。Netflixから配信される予定(詳細はこちら)。

つまり「ロミオとジュリエット」とか4度映画化された「スター誕生」同様に、最早古典的名作であり、その主題はいつの時代にも通用する普遍性があるということだ。

〈その死後も影響力を発揮し、死者が生者を支配する〉というのが「レベッカ」の基本構造である。これは世間一般でも見られる現象で、例えば朝比奈隆(指揮者)亡き後の大阪フィルハーモニー交響楽団は未だに朝比奈の亡霊に囚われているとしばしば感じる。後任の音楽監督(大植英次、尾高忠明)が、あまり得意じゃないのにベートーヴェン・チクルスを(無言の圧力で)させられたり、就任記念演奏会にブルックナーのシンフォニーを取り上げたり。また上方落語に目を向けると、故・桂枝雀の芸の支配下にある噺家は(枝雀一門であるかどうかに関わらず)少なくない。

落語は伝承芸能(口伝)なので、弟子の背後に師匠の影が見えることはしばしばある。しかし枝雀自身は米朝師匠の枠を打ち破り、軽やかに全く新しいものを打ち立てた。死者の影から逃れて、どうやって自分の足で立ち上がるか。それが「レベッカ」の主眼である。

やっぱりクンツェ&リーヴァイの音楽はいいね!

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