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2018年11月27日 (火)

河村尚子「ベートーヴェン紀行」第2回@兵庫芸文

11月25日(日)兵庫県立芸術文化センターへ。河村尚子でオール・ベートーヴェン・プログラムを聴く。

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  • ピアノ・ソナタ 第18番
  • ピアノ・ソナタ 第21番「ワルトシュタイン」
  • ピアノ・ソナタ 第24番「テレーズ」
  • ピアノ・ソナタ 第23番「熱情」
  • エリーゼのために(アンコール)

河村は兵庫県西宮市生まれ。地元でのコンサートである。A席2,000円という破格の安さ!

実に歯切れよく、曖昧さはなし。ペダルの使用は最小限で音が濁らない。

タッチは力強く男性的。実際に音だけでブラインド試聴したら、女性ピアニストだと判らないだろう。感情の突発的爆発など曲想にメリハリがあり、スケルツォでは気まぐれや戯けが鮮やかに表出される。彼女のベートーヴェンはドイツのヴィルヘルム・バックハウスに近い雰囲気があるなと僕には感じられた。

テンポをプレストに上げた「熱情」終楽章のコーダは何かに取り憑かれた巫女舞を彷彿とさせる、いわばトランス状態で弾き切った。

アンコールの前に「テレーズ」に初めて取り組んだ10歳の時の想い出を語り、「エリーゼのために」は実は「テレーズのために」なんじゃないかという自説を述べた(似た旋律が登場するのだという)。

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