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アカデミー長編アニメーション映画賞候補作「生きのびるために」

「生きのびるために」は米アカデミー長編アニメーション映画賞にノミネートされ、仏アヌシー国際アニメーション映画祭2018では長編コンペティション部門で観客賞と審査員賞を受賞した(日本から出品された「未来のミライ」は無冠に終わった)。アニー賞では長編インディペンデント作品賞を受賞。「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」で知られるアイルランドのスタジオ、カートゥーン・サルーン製作で、監督はノラ・トゥーミー(女性)。彼女は「ブレンダンとケルズの秘密」でトム・ムーアと共同監督を務めた。

Bread

日本では劇場公開されず、現在既にNetflixから配信中。

やはりアカデミー賞にノミネートされた「ブレンダンとケルズの秘密」も「ソング・オブ・ザ・シー」もアイルランドの伝承やケルト神話に基づく作品だったので、最新作がタリバン政権下のアフガニスタンが舞台になっているのには面食らった。

カナダの児童文学作家デボラ・エリスの小説が原作で、同じ主人公パヴァーナで「さすらいの旅」「希望の学校」という三部作になっているようだ(さ・え・ら書房から日本語訳が出版されている)。彼女は1997年、1999年の二度にわたりパキスタンのアフガン難民キャンプを訪れ、女性や子どもたちからタリバン支配下のアフガニスタンについて聞きとり調査をしたという(詳細はこちら)。

映画を観ると、しっかりとカートゥーン・サルーン印が刻印されていたので感心した。その特徴は2つに集約される。

  1. キャラクター・デザインが「円」を基本にしていること。
  2. 現実の物語とアフガニスタンの神話が同期する(synchronize)。
厳しい現実をテーマにして、こういう切り口があろうとは!いやはや恐れ入りました。必見。

評価:A

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» 生きのびるために(The Breadwinner)・・・・・評価額1700円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
絶望の世界を、生き抜く。 原題の「The Breadwinner」とは、“働き手”を意味する。 2001年のアメリカによる侵攻前夜、タリバン支配下のアフガニスタンを舞台とした、異色のアニメーション映画だ。 原作は、紛争地の子どもたちをモチーフに、多くの作品を発表しているカナダの児童文学作家、デボラ・エリスの同名小説で、実写作品の監督としても活躍するアニタ・ドロンが脚色。 ...... [続きを読む]

受信: 2018年8月17日 (金) 21時48分

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