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2018年6月14日 (木)

ゲティ家の身代金

評価:B+

All

実話である。原題は"All the Money in the World"、公式サイトはこちら

本作でクリストファー・プラマーがアカデミー助演男優賞にノミネートされた。彼が演じる大富豪は元々、ケヴィン・スペイシー(57)が特殊メイクで演じ、撮影は終了していた。しかし2017年10月29日、スペイシーが当時14歳だった俳優(ミュージカル「RENT」初演キャスト:アンソニー・ラップ)にセクハラを行っていたとの報道が出て彼は業界から追放された。公開まで1ヶ月しかないという段階でリドリー・スコット監督は撮り直しを決意し、急遽87歳のプラマーが代役に起用され、テキパキ10日間でやり終えた。代役の年齢差が30歳というのが凄まじいが、プラマーの堂々たる演技は見事なものであった。

世界一の大金持ちジャン・ポール・ゲティをリドリー・スコットはまるでシェイクスピア「リチャード三世」みたいな、”孤独な王”として描く。そういう意味で僕は「エイリアン:コヴェナント」のアンドロイド、デイヴィッドのことを想い出した。
ここでデイヴィッドが諳んじるパーシー・ビッシュ・シェリーの詩、

『我が名はオジマンディアス 王の中の王
全能の神よ 我が為せる業を見よ そして絶望せよ!』

これは正にゲティのことである。

またミシェル・ウィリアムズ演じる母親の強さが印象的。「エイリアン」第1作のリプリーにしろ、「テルマ&ルイーズ」にせよ、リドリー・スコットはこういう女性像が大好きなんだ。

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