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コルンゴルト:左手のためのピアノ協奏曲(多分)日本初演!「ウィーン世紀末のルーツ」〜大阪交響楽団定期

4月27日ザ・シンフォニーホールへ。

寺岡清高/大阪交響楽団の定期演奏会を聴く。ピアノ独奏はオーストリア生まれのクリストファー・ヒンターフーバー。

  • フランツ・シュレーカー:弦楽のための間奏曲
  • エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト:左手のためのピアノ協奏曲
    (多分)日本初演
  • アルノルト・シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」
    (エルヴィン・シュタイン編)

コルンゴルトやシュレーカー、シェーンベルクの音楽はナチス・ドイツにより「退廃音楽」の烙印を押された。コルンゴルト、シュレーカー、シェーンベルク、編曲者シュタインの4人は全員ユダヤ系であり、シュレーカーは晩年職を失い失意のうちに1934年にベルリンで亡くなったが(ヒトラーが首相に就任したのが33年)、残る3人はアメリカに亡命した。

歌劇「烙印を押された人々」 で知られるシュレーカー22歳の作品は悲しく、儚い音楽だった。

コルンゴルトのコンチェルトは1923年に(第一次世界大戦で右手を失ったピアニスト)パウル・ウィトゲンシュタインの委嘱で作曲され、1926年に出版された。ウィトゲンシュタインの委嘱により生まれた作品は他に次のようなものがある。

  • ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲
  • プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第4番
  • ブリテン:ディヴァージョンズ
  • R.シュトラウス:家庭交響曲余録
  • コルンゴルト:2つのヴァイオリン、チェロと左手のピアノのための組曲
  • フランツ・シュミット:2つのピアノ五重奏曲
  • フランツ・シュミット:ベートーヴェンの主題による協奏的変奏曲
  • フランツ・シュミット:左手のためのピアノ協奏曲

これらの幾つかは脳梗塞で右半身に片麻痺が残った舘野泉が演奏しているが、どうやらコルンゴルトのコンチェルトは未だだったようだ。

華やかで豊穣、ロマンティックで夢見るような調べ。生で聴けて本当に幸せ。寺岡さん、来年は是非ともコルンゴルトのベイビー・セレナーデ(多分日本初演)か、交響曲 嬰ヘ調を!!

シェーンベルク「ペレアスとメリザンド」は濃密な官能性があり、めくるめく色彩感で溢れていた。この演奏を聴きながらあるアイディアがひらめいたので、下記事にまとめ上げた。

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