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2018年3月29日 (木)

涼風真世・山口祐一郎 主演/ミュージカル「マディソン郡の橋」

3月28日(水)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティへ。「マディソン郡の橋」大阪公演初日を観劇。

Bridge

ミュージカル「マディソン郡の橋」は2014年にブロードウェイで初演された。つまり「ブロードウェイと銃弾」と同じ年だ。作詞・作曲はジェイソン・ロバート・ブラウン。本作で彼はトニー賞のオリジナル楽曲賞・編曲賞を受賞した。因みにこの年、ミュージカル作品賞・演出賞を受賞したのは「紳士のための愛と殺人の手引き」。

ロバート・ジェームズ・ウォラーの原作小説は1992年にアメリカで出版され、日本語訳は翌93年に登場し、売れに売れた。多分僕は93-4年頃、図書館から借りて読んだ。NHK-BSの「週刊ブックレビュー」で取り上げられて、興味を持ったのだと記憶している。

因みに「マディソン郡の橋」はトーハン調べ1993年の年間ベストセラーで【単行本・文芸】第1位、【総合】第2位、94年も【単行本・文芸】第1位、【総合】第3位となっている。95年にはクリント・イーストウッド主演・監督で映画化され、僕は日本公開時に映画館で観た。撮影時クリントは64歳で「年寄り過ぎやしないか?」と感じたことを今でも憶えている。

今回この記事を書くにあたり調べて初めて知ったのだが、後に第二部「マディソン郡の橋 終楽章」と、第三部(未翻訳)まで書かれたんだね。びっくりした。

ジェイソン・ロバート・ブラウンの楽曲は映画化された「ラスト・ファイブ・イヤーズ」とか、やはりトニー賞で楽曲賞を受賞した「パレード」とか好きなので、是非観た(聴きた)かった。

しかしミュージカルとして再会して、相変わらず陳腐な「昼メロ」みたいな話だなと思った。上戸彩とか、斎藤工が出てきそう。英語で言えば"soap opera"ね。不倫を美化するのは如何なものか?余りにも綺麗事過ぎて鼻持ちならない。カントリー風の音楽は文句なしに素晴らしかった。

山口祐一郎は「金太郎飴」みたいな男優なので、いつも通り。涼風真世が良かった!ちょっと甘えたような台詞回しがキュート。はっきり言って映画版のメリル・ストリープより、はまり役だと思った。彼女をこれだけ魅力的に感じたのは「シー・ラヴズ・ミー」(95-98年)以来かも!?しかし、ミュージカル「貴婦人の訪問」は酷かったなぁ。

荻田浩一(オギー)の演出には疑問を感じた。舞台上に四角い枠が傾斜をつけて3つ横並びにぶら下がっていて、そのひとつひとつが場面転換に合わせて上下するのだが全く意味不明。一体、何を表現したいの?写真のフレーム??

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