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2018年2月17日 (土)

イタリア人指揮者/吹奏楽と「ローマ三部作」〜バッティストーニ登場!大フィル定期

2月16日(金)フェスティバルホールへ。アンドレア・バッティストーニ/大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を聴く。

  • レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」
  • 同:交響詩「ローマの祭り」
  • 同:交響詩「ローマの松」

バッティストーニはイタリア・ヴェローナ生まれの30歳。ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ歌劇場首席客演指揮者及び東京フィルハーモニー交響楽団首席指揮者を務めている。東フィルと録音した「ローマ三部作」のCDは絶賛を博した。

「ローマ三部作」と言えばトスカニーニ/NBC交響楽団やムーティ/フィラデルフィア管弦楽団の音源が名盤と誉れ高い。どちらもイタリア人であり、かつオペラ指揮者だ。よって一般的イメージとして「イタリア人指揮者なら誰しもレスピーギが得意」と思われがちだ。しかしクラウディオ・アバドはこの曲を毛嫌いし生涯一度も振らなかったし、カルロ・マリア・ジュリーニも然り。またリッカルド・シャイーはベルリン・フィルと「ヴァルトビューネ2011」で演奏したりもしているが、レコーディングは一切していない。日本人指揮者だからといって、誰しも武満徹の作品を振るわけではないのと同じことなのだろう。

さて、吹奏楽をした経験がある人なら誰でも知っていることだが、レスピーギの「ローマの祭り」は吹奏楽コンクールで大人気の自由曲だ。おそらく演奏回数No.1だろう。データベースで検索したところ、全日本吹奏楽コンクール(全国大会)で演奏されたのは今までに113回(中・高・大学・一般・職場含む)!うち金賞受賞数は延べ44団体。因みにもう一つの人気曲、ラヴェル作曲「ダフニスとクロエ」が自由曲に選ばれたのは111回である。これが「ローマの噴水」になると25回、「ローマの松」だと20回と極端に少なくなる。

「ローマの祭り」はどうしてこんなに人気なのか?まず難易度が高い。テクニックをこれ見よがしに誇示出来る。そしてリムスキー=コルサコフに作曲を師事したレスピーギのオーケストレーションは華麗で、演奏効果が高い。多少のミスが有っても上手に聴こえる。しかし散々吹奏楽コンクールで聴かされて、がなり立てるような大音響に閉口するし、気が狂ったような乱痴気騒ぎに、こちとらはもううんざりだ。カオス(混沌)だね。

前置きはこれくらいにして本題のバッティストーニの話をしよう。まず「ローマの噴水」は繊細な弱音に魅了された。特に弦の響きが美しい。がさつな吹奏楽アレンジとは大違い。リズムには切れがあり、「ローマの祭り」で聖歌の旋律が奏でられる箇所はよく歌う。強烈なカンタービレに、さすがイタリア人の血だと想った。主顕祭ではトロンボーンが吹く千鳥足の酔っぱらいがユーモラスで、メリーゴーランドがクルクル回る情景が目に浮かんだ。迫力があるが全然うるさくはなく、ffでも細部まで明晰、解像度が高かった。お見事!文句なし。

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