大竹しのぶ 主演「欲望という名の電車」
1月6日(土)森ノ宮ピロティホールへ。
テネシー・ウィリアムズ作「欲望という名の電車」を観劇。
配役はブランチ:大竹しのぶ、スタンリー:北村一輝、ステラ:鈴木杏、ミッチ:藤岡正明 ほか。
演出はイギリス出身のフィリップ・ブリーン。
大竹は本作の演技に対して紀伊國屋演劇賞(個人賞)を受賞した。
「欲望という名の電車」は1947年ブロードウェイで初演され、翌年ピューリツァー賞を受賞。アーサー・ミラー「セールスマンの死」と共に、20世紀のアメリカ演劇を代表する戯曲である。
舞台はニューオリンズ。ジャズ発祥の地として知られ、初演を演出したエリア・カザンが監督を務めた映画版におけるアレックス・ノースの音楽は非常にJAZZYな仕上がりになっている。今回の上演版もジャズ・テイスト満載だ。
同性愛・少年性愛・レイプという、ありとあらゆるタブーがふんだんに盛り込まれているので、第二次世界大戦直後の初演時には衝撃的だったろう。51年の映画版では自主規制(ヘイズ・コード:ハリウッド映画に於ける検閲制度)がかかり、その濃密さが些か薄まった印象がある。ちなみにテネシー・ウィリアムズはゲイだった。
好みかどうかは置いておいて、大いに観応えのある舞台だった。大竹しのぶはまぁ言ってみれば日本のメリル・ストリープなわけで、彼女の演技に文句あろう筈もない。野性味溢れる北村一輝や鈴木杏も見事であった。今度は松尾スズキ演出版も観てみたいな。
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