ベイビー・ドライバー
評価:B+
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本作が傑作であることを認めるのは吝(やぶさ)かではない。特に序盤のリズミカルな編集は斬新で、例えばヒッチコック「サイコ」のシャワー・シーンとか、ブラジル映画「シティ・オブ・ゴッド」(フェルナンド・メイレレス監督)に匹敵する出来栄えである。その直後に今度は長回しに切り替わる演出も冴えている。あと冒頭、ピーという耳障りな雑音が聞こえてくるのも効果的だ(しっかり後の伏線になっている)。
iPodの音楽に乗せて展開されるカー・チェイスは正にセミ・ミュージカルであり、爽快だ。ただし、どうも僕はエドガー・ライト監督と波長が合わないらしく、映画後半は「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン! 」を観た時と同じ感想を抱いた。即ち、「悪趣味で下品なんだよ!!」やっつけてもやっつけても蘇る○○○に対しては「お前はゾンビか、それともターミネーターかっ!?」とツッコミを入れた。
最高だったのは「シンデレラ」のリリー・ジェームズ。あまりの美しさに息を呑んだ。彼女の美貌はイングリッド・バーグマンとかヴィヴィアン・リーに匹敵する。イギリスの至宝、国宝級だ。
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