怪盗グルーのミニオン大脱走
怪盗グルー・シリーズ第3弾。サブキャラクターだったミニオンたちが思いもかけぬ大人気となり、「ミニオンズ」というスピンオフ映画まで製作された。USJでは「ミニオン・パーク」が誕生し、今や完全に主役(グルー)を食っている。日本の配給会社が当初は彼らに期待していなかった事が、第1作「怪盗グルーの月泥棒」という邦題からも窺い知れる(原題はDespicable Me,Despicable Me 2,Despicable Me 3 ←3作目まで一切ミニオンという言葉が登場しない)。
評価:A
鉄板の面白さ。文句なし。今回初登場となる双子の兄弟ドルーとグルーでひとつの人格と考えるべきだろう。悪事から足を洗い善人になろうとするグルー vs. 悪党の魅力に取り憑かれるドルーという構図。矛盾した意識、分裂した自己がそこに描かれる。
今回の敵バルタザール・ブラットの場面では80年代ポップスの使い方が絶妙。特に冒頭、ベルリン【愛は吐息のように(Take My Breath Away from "Top Gun"】→マイケル・ジャクソン【Bad】→a-ha【Take on Me】の流れには爆笑した。【Take on Me】は映画「ラ・ラ・ランド」にも登場。80年代を代表する曲ということなのだろう。
バルタザールの声を当てるのはアニメ「サウスパーク」のトレイ・パーカー。実は「サウスパーク」第1シーズン 第12話に【メカ・ストライザンドの大迷惑】という傑作エピソードがあり、バーブラ・ストライザンドがゴジラみたいに巨大化し、サウスパークの町を破壊するという物語だった。何だか凄くこの映画に似ていませんか?
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