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【アフォリズムを創造する】その2「EU及びグローバリズムという病」

上記事も併せてお読みください。

EUやグローバリズム(世界の一体化を進める思想)は、国家や地域などの境界を超えて繋がろうという動きである。そこには挫折したアナーキズム(無政府主義)の亡霊が彷徨っている。アナキストたちはジョン・レノンの夢を見る。

ジョン・レノン"Imagine"の歌詞は次の通り。

Imagine there's no countries 国なんかないって想像してごらん
It isn't hard to do       そんなに難しくはないだろう? 
Nothing to kill or die for   殺す理由も死ぬ理由もなく
And no religion too      宗教だってない
Imagine all the people    想像してごらん みんなが
Living life in peace       平和に暮らしている姿を

You may say I'm a dreamer   君は僕のことを夢想家って言うかもね
But I'm not the only one          でも僕一人だけじゃないよ
I hope someday you'll join us   何時か君も僕らの仲間になって欲しい
And the world will be as one  そして世界は一つになるんだ

この思想の根底にはキリスト教の説く隣人愛人間の平等がある。しかしニーチェは「それは弱者を甘やかし、人間から生命力を奪う教えである」と真っ向から否定した。ここでよく言われるのが、「ニーチェは民主主義を否定した」という誤解である。「わが闘争」を読めば判るが、ヒトラーもニーチェの思想を自分の都合のいいように曲解している。

ニーチェはファシズムに利用されたが、それは彼の意図したことではない。ニーチェは貴族・平民といった身分制度(社会階級)を肯定していないし、ましてや議会制民主主義を否定していない。

ニーチェが主張する「人間は平等ではない」という思想は能力生命力の差異の話である。優秀な人間もいればそうでないのもいる。働き者もいれば怠け者もいる。彼らを対等に扱うのは間違いだ。その誤謬に気が付かなかったために共産主義国家は失敗した。

例えばアインシュタインのような天才と、凡人は対等だろうか?毎日8時間働く真面目な人と、週2日のアルバイターの稼ぎ/生活水準は同じでいいのか?

人間が平等であるべきなのは力を発揮する「機会」においてのみである。どんな家庭環境に生まれようが、優秀ならば最高の教育を受けるチャンスが与えられるべきだし(学業の自由)、肌の色や人種で職業選択の自由が奪われるべきではない。しかし能力や仕事量で社会的地位や財産に差が出るのは当然である。それは差別ではなく、本人が有する力の差異だ。

努力は必ずしも報われない。人は(能力や容姿において)平等じゃないからだ。時には夢を諦めることも肝心である。

EUが抱える問題は「財政破綻した怠け者のギリシャ人を勤勉なドイツ人が助ける必要があるのか?」ということに集約されるだろう。故にイギリスは脱退を決めた。隣人愛なんかクソ喰らえ。またアメリカ合衆国でトランプ大統領(共和党)を支持したブルーカラーの人たちの叫びは「アメリカに生まれ真面目に働く俺達を蔑ろにして、不法移民を大切に扱う民主党なんか許せねぇ!」ということに尽きる。欧米は深く病み、分断されている。その根底にキリスト教の思想がある。

シリア難民をどれだけ受け入れるのか?というヨーロッパ各国の苦悩も隣人愛博愛に関連している。特にドイツはナチスという負の遺産・罪悪感があるだけに断り切れないのだ。僕がここで不思議に思うのは、サウジアラビア・エジプト・イランなどシリア周辺諸国での難民受け入れはどうなってるの??ということ。イスラム圏の問題はイスラム諸国で解決すべきだろう。ヨーロッパが貧乏くじを引く道理はない。

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