怪物はささやく
評価:B+
イギリスの2つの文学賞(カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞)を受賞した小説の映画化。監督はスペイン・バルセロナ出身のフアン・アントニオ・バヨナ。2016年、スペインのゴヤ賞において作品賞・監督賞を含む最多9部門で受賞した。映画公式サイトはこちら。
バヨナ監督はスマトラ島沖地震に基づく前作「インポッシブル」もそうだが、カタストロフィを描くことに強い関心があるようだ、そしてその描写が上手い。次回作「ジュラシック・ワールド II」も楽しみだ。演出の緩さを感じさせる場面も若干ないではないが、総体として良い。
これは物語る力、物語の効用についての映画である。フィクションは辛い現実を変えることが出来ない。しかし、それに直面する私たちの心を慰め、癒す力があるかも知れない。そう、怪物はささやくのだ。
新薬の抗がん剤を色々試しながら格闘する主人公の母親(フェリシティ・ジョーンズ)に、先日亡くなった小林麻央の姿が重なった。
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