「レゴバッドマン ザ・ムービー」と「デッドプール」
「レゴバッドマン ザ・ムービー」 評価:B
巷で評判が高い「レゴバッドマン ザ・ムービー」を5歳の息子を連れて観に行った。バットマンは言わずと知れた、スーパーマンと並ぶDCコミックスのヒーローである。
「デッドプール」 評価:B
昨年公開された「デッドプール」はマーベルのX-MENシリーズのスピンオフ作品。全米製作者組合協会賞(Producers Guild Awards)のノミネート10作品の中にも「ムーンライト」「ラ・ラ・ランド」「マンチェスター・バイ・ザ・シー」と並んで選ばれた。こちらはBlu-rayで鑑賞。
いや、確かにどちらも出来は良いと想うよ。ただ、今回悟ったのはやっぱり僕はアメコミが好みじゃないということ。観ていて途中で飽いてしまう。夢中になれて、心底傑作だと認められるのはクリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」だけかな。
僕には勧善懲悪が信じられない。Heroなんて胡散臭い。アメコミはキリスト教社会だからこそ生み出された文化だと想う。光と影、天と地、天使と悪魔、正義(Hero)と悪(Villain)。単純な二元論。物事を分類するのが父性原理(キリスト教)の特徴であり、コンピューターも0と1の二進法で解析・表示する。たしかに便利ではあるが、世の中そんなに単純に割り切れるものではない。こういう単細胞的思考は時にアーリア人(ゲルマン民族)を最も優れた英雄とし、ユダヤ人を不倶戴天の敵・ペストと見做すヒトラーの思想(著書「我が闘争」)や、サダム・フセインを「大量破壊兵器」を持つ悪の枢軸と断じ、イラクを侵略したジョージ・W・ブッシュのような人物を生み出すことになる。
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