映画「シング・ストリート 未来へのうた」
評価:A
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「once ダブリンの街角で」、ニューヨークで撮った「はじまりのうた」、そして古里ダブリンに戻ってきた「シング・ストリート」とジョン・カーニー監督が物語る基本線は同じだ。まるで金太郎飴みたいだけれど、そのマンネリズム(動かざること山の如し)が実に心地良い。極上の音楽映画体験である。
今回の新機軸は家族にスポットライトを当てたこと。お兄ちゃんの台詞「ジェネシス(ヴォーカル:フィル・コリンズ)が好きな男に、女の子は惚れない」には痺れた!ノルウェー出身の3人組バンドa-haとか懐かしかったな。「テイク・オン・ミー」のMVは当時よくTVで流れていた。彼らが歌った「007 リビング・デイライツ」の主題歌もしっかり憶えている。
それにしても映画「ブルックリン」のヒロインは仕事がなくて「静かなる男」「雨に唄えば」が公開された1952年にアイルランドからアメリカ大陸に単身渡るのだけれど、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」が公開された1985年を舞台にした本作の主人公の父親は失業中で、母は週3日しか仕事がない。思わず「アイルランドって、どんだけ不況がつづいとんねん!」とスクリーンに突っ込みを入れた。ちなみに1912年、タイタニック号に乗った三等船室の人々の多くは貧しいアイルランド移民だった(映画「タイタニック」でもアイルランド舞曲を踊っている場面が登場する)。
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