ヒラリー・ハーン@兵庫芸文
6月11日(土)兵庫県立芸術文化センターへ。ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)、コリー・スマイス(ピアノ)を聴く。
- モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.379
- J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番
- アントン・ガルシア・アブリル:無伴奏ヴァイオリンのための
6つのパルティータより第2曲「無限の広がり」、第3曲「愛」 - コープランド:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
- ティナ・デヴィッドソン:地上の青い曲線
以下アンコール
- 佐藤聰明:微風
- ガース・ノイシュタッター:ヴォリテーション (Volitation)
世界初演 - マックス・リヒター:慰撫 (Mercy)
「地上の青い曲線」以下、アンコールは主にヒラリー自身が企画した現代の作曲家と聴衆を繋ぐアルバム「27の小品」から演奏された。
会場の入りは9割くらい。先日のギドン・クレーメルは6割程度だったのでヒラリーの人気の高さが窺われる。
清冽なモーツァルトに続いて無伴奏ヴァイオリン・ソナタはまじりっけなしの透明感があった。「裸のバッハ」を聴いた。
アントン・ガルシア・アブリルはスペインの作曲家。「無限の広がり」は常動曲のようで、「愛」はフラメンコの踊り手とか闘牛士を連想させた。
コープランドの第1楽章は気高く、第3楽章は激しいダンス。アメリカの開拓民たちの祝典を描くバレエ音楽「アパラチアの春」に近い印象。
「地上の青い曲線」はうねる波が幻視され、美しい。また特殊奏法のオンパレードだった。
アンコールの「微風」は吹雪いている印象。
世界初演のVolitationは何かに取り憑かれたようなデモーニッシュな曲。
マックス・リヒターの作品は静謐な祈りの音楽だった。
古典から出来立てホヤホヤの曲まで幅広く、ヴァイオリンの無限の可能性を感じさせる、充実した内容だった。
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