山田和樹/バーミンガム市交響楽団@フェスティバルホール
6月26日(日)フェスティバルホールへ。
河村尚子(ピアノ)、山田和樹/バーミンガム市交響楽団で、
- ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
- ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番
- ラフマニノフ:前奏曲 変ト長調 23-10(ソリスト・アンコール)
- ベートーヴェン:交響曲 第7番
- ウォルトン:映画「ヘンリー5世」のための音楽
〜彼女の唇に触れて別れなん(アンコール)
「オベロン」の原作は「夏の夜の夢」。今年はシェイクスピア没後400年なので、これが選ばれたのだろう(アンコールも)。柔らかくふくよかな響き。オベロンの角笛が登場する冒頭部は幻想的で、その後高速ドライブとなりコントラストが鮮明。
ラフマニノフは淡い色彩で開始される。河村のピアノは切れがあり曖昧さが皆無。鋼の左手(低音部)。クリスタルのような硬質な抒情があった。オケは豊かな歌に満ちている。これは山田が、合唱指揮者としても卓越したセンスがあることと無関係ではあるまい(現在、東京混声合唱団の音楽監督を務める)。また第3楽章には花火の煌めき(Sparkling)があった。
後半のベートーヴェンではクラシカル・ティンパニ+硬いバチを使用。オケは古典的対向配置ではなく、通常仕様。第1−2楽章と第3−4楽章が切れ目なくアタッカで演奏された。テンポはメトロノーム記号に寄り添ったものではなく、カラヤンやバーンスタインの時代に近い。そもそも山田は朝比奈隆が指揮するこのシンフォニーを聴いて曲の魅力に開眼したそうだから、「ピリオド・アプローチ前史」への憧れがあるのかも知れない。なお大阪フィルに客演した時のベルリオーズ:幻想交響曲と同様、楽譜のリピート指示(第1,4楽章提示部と第3楽章)は全て省略された。
高揚するリズム、溢れ出すエネルギー。ただ僕は、メトロノーム記号に従ったもっと速い演奏の方が好みだな。
弦楽合奏によるアンコールのウォルトンはやさしさと、透明感があった。
結論としてラフマニノフが掛け値なしの名演だった。山田にはロマン派以降の音楽が一番合っているんじゃないかな?次回は是非、関西でもコルンゴルト(交響曲かヴァイオリン協奏曲)を聴かせてください。
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