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2016年4月25日 (月)

劇場版 響け!ユーフォニアム〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜

評価:A+

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映画公式サイトはこちら

テレビシリーズについては下記記事で語り尽くした。

本劇場版は13話あるTV版の単なる総集編ではない。想像した以上に新規カットがあり(いきなり冒頭から!)、アフレコは全て撮り直し、劇伴音楽も全面的にリニューアルされている。またマーチング・シーンが長くなり、オープニング主題歌"DREAM SOLISTER"はエンディングにまわり、伴奏が吹奏楽アレンジに変更というニクイ仕様になっている。

TV版の各話は放送時間24分なので、24分×13回=全話312分を劇場版では103分にまとめている。丁度3分の1だ。しかし取捨選択が巧みで、単なるダイジェスト感は全くない。1本のちゃんとした映画として成立している。

既に過去記事に書いたことだが、テレビシリーズは第八回「おまつりトライアングル」と第十一回「おかえりオーディション」が神回で、最高潮に盛り上がった。僕は劇場版公開が発表された時点で、第八回は丸々カットされるのではないかと覚悟していた。なぜなら県(あがた)祭り(宇治市で実際に開催されている6月5日から6日にかけての祭)は話の本筋(吹奏楽コンクール全国大会出場を目標に一心不乱に練習する)と無関係のエピソードだからである。しかし、しっかり劇場版でも残されており、夜にワンピース姿で現れた麗奈は神々しいまでに美しく、すごく嬉しかった。

ただ、ハイヒールで山を登る麗奈を見た久美子(主人公)が、

久美子「足、痛くないの?」
麗奈「痛い。でも、痛いの、嫌いじゃないし」
久美子「・・・・何それ、なんかエロい」

と会話を交わす、鼻血を吹き出しそうな場面はカットされていた。考えてみれば大人が観ることが前提の深夜アニメ枠から、健全な中学高校生が観に来るかも知れない劇場版へのコンバート(変換)として、致し方ない処置なのかも知れない。結局劇場版は第八回と第十一回を軸に再構成されており、痒いところに手が届く、申し分ない仕上がりになっている。あとコンクールでトランペット・ソロを吹く者を決めるオーディションの場面でTV版では麗奈の方がいいと拍手する生徒と、香織先輩に拍手する生徒が2対2だったのに対し、劇場版では1対1に変更されている。後者の方がより対立構造が鮮明となり、優れた改変だと想った。

僕は中学高校と吹奏楽部に所属していたが、部活動の生体、及びコンクールの雰囲気がこれだけリアルに描かれていることに驚嘆せずにはいられない。そして嗚呼、何という京都アニメーションのクオリティの高さ!クライマックス、京都府吹奏楽コンクールの場面では強い照明に当たり浮かび上がる、ステージ上に舞う ホコリまで丁寧に描かれている(実際僕もそれを見た記憶がある)。

このアニメ映画は火傷しそうなほど熱い。四の五の言わず、今直ぐ劇場に駆けつけろ!

以下余談。

アニメ・ヲタクは格好いい男の子と美少女が恋愛する物語を好まない。「モテない自分」という現実を否が応でも突き付けられ、惨めな気持ちになるからである。アイドルが恋愛禁止なのと同じ理屈だ。しかし、同性愛的関係は許容される。自分たちは関係ない(傷つかない)から安心出来るわけだ。その具体例が「新世紀エヴァンゲリオン」の碇シンジと渚カヲルであり、「魔法少女まどか☆マギカ」の鹿目まどかと暁美ほむらしかり。この萌えの法則は「響け!ユーフォニアム」の久美子と麗奈にも当てはまる。京アニの「けいおん!」も同じような世界観だね。AKB48や乃木坂46などのアイドル・グループでもメンバー同士のイチャイチャはヲタから温かい目で見られる傾向にある。

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