関西弦楽四重奏団/チェコ音楽の夕べ
3月22日(火)大阪倶楽部へ。関西弦楽四重奏団(Vn:林 七奈、田村安祐美 Va:小峰航一 Vc:上森祥平)で、
- シュルホフ:弦楽四重奏のための5つの小品
- ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲 第12番「アメリカ」
- スメタナ:弦楽四重奏曲 第1番「我が生涯より」
彼らの演奏を昨年聴いた感想はこちら。
前半(シュルホフ&ドボ)は1st.:田村、2nd:林、後半はポジションが交代となった。
シュルホフ(シュールホフ)は一度聴いたことがある。
ユダヤ人で共産主義に傾倒したシュルホフ(プラハ生まれ)の作品はナチスにより「退廃音楽」の烙印を押され、1941年に逮捕、その翌年に強制収容所で亡くなった。享年48歳、死因は結核だった。
5つの小品はピチカートで始まり、パンチが効いた音楽が展開される。土の匂いがするという点でバルトークやコダーイを彷彿とさせる。丁々発止のやり取りがスリリング。いい曲だ。
「アメリカ」はヴィオラとチェロの低音パートがよく歌い、雄弁。ロータス・カルテットは低音が弱いので、関西四重奏団はここが強みといえるだろう。第2ヴァイオリンの野太い音も◯。
「我が生涯より」は第3楽章の重厚なハーモニーに魅了された。
今回最も感銘をうけたのはシュルホフ。やはり彼らの演奏は近・現代作品がよく似合う。
今後、関西弦楽四重奏団で是非聴きたい曲ベスト5を最後にリクエストしておく。
- アルベリク・マニャール:弦楽四重奏曲 ホ短調
- エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト:弦楽四重奏曲 第2番
- アレクサンドル・グラズノフ:弦楽四重奏曲 第5番
- フランツ・シュミット:弦楽四重奏曲 ト長調
- バルトーク・ベーラ:弦楽四重奏曲 第4/5番
| 固定リンク | 0
「クラシックの悦楽」カテゴリの記事
- 映画「マエストロ:その音楽と愛と」のディープな世界にようこそ!(劇中に演奏されるマーラー「復活」日本語訳付き)(2024.01.17)
- キリル・ペトレンコ/ベルリン・フィル in 姫路(2023.11.22)
- 原田慶太楼(指揮)/関西フィル:ファジル・サイ「ハーレムの千一夜」と吉松隆の交響曲第3番(2023.07.12)
- 藤岡幸夫(指揮)ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第5番 再び(2023.07.07)
- 山田和樹(指揮)ガラ・コンサート「神戸から未来へ」@神戸文化ホール〜何と演奏中に携帯電話が鳴るハプニング!(2023.06.16)
コメント