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2016年2月18日 (木)

大阪桐蔭吹部定演感想追補〜ロイド=ウェバーの「キャッツ」について。

先日、梅田隆司/大阪桐蔭高等学校吹奏楽部の定期演奏会を聴きながら、様々なことを想い出したのだが、うっかり書き忘れていたことがあった。そこで追補という形でもう少しお付き合い願いたい。それはアンドリュー・ロイド=ウェバーのミュージカル「キャッツ」のことである(2016年7月から大阪四季劇場で再演予定)。「キャッツ」の代表曲といえば、かつては魅力的な娼婦猫だったが今や美貌を失い、過去を懐かしむグリザベラが歌う《メモリー》だろう。実はこの《メモリー》、元々はロイド=ウェバーがミュージカル「サンセット大通り」の為に作曲したものだった。「サンセット大通り」の主人公ノーマ・デズモンドはサイレント(無声)映画時代の大スター。しかしトーキーになりすっかり仕事がなくなって現在はハリウッドの豪邸に閉じこもって暮らしているという設定。どうです、グリザベラの人生と重なるものがあるでしょう?ロンドンのオリジナル・キャストとしてグリザベラを演じたのはエレイン・ペイジ。彼女は「サンセット大通り」でもノーマを演じている(初演キャストではない)。

「キャッツ」の初演が1981年で「サンセット大通り」の初演が1993年。随分と温めていた企画だということがお分かり頂けるだろう。

「キャッツ」の想い出をもうひとつ。1984年に日本テレビ系で放送された倉本聰 脚本「昨日、悲別で」というドラマがあった。タップダンサーとしても知られる天宮良の主演デビュー作だった。北海道にある架空の街・悲別(かなしべつ)から夢を追いかけて東京に出てきた若者の物語で、彼は赤坂のショーパブ「タップチップス」で働くようになる。でそこでやっているショーがなんと「キャッツ」だった。《メモリー》も歌われて、ドラマの中で重要な役割を果たした。僕はこの作品が本当に好きで、「北の国から」より愛しているくらい。エンディングでフォークデュオ「風」が唄う「22才の別れ」が流れるのもお気に入りだった。

ところが!この「キャッツ」を使用していることが後から問題になった。二次使用権の契約を結んでいなかったためにテレビの再放送もビデオ化・DVD化も出来ない状況に追い込まれ、幻の名作になってしまったのだ。漸く2011年2月1日よりCS系日テレプラスにおいて再放送が開始されたので、いつの日にかソフトとして発売される日が来るかも知れない。

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