「RENT」のアダム・パスカルも参加!〜フランク・ワイルドホーン & フレンズ
12月23日(水・祝)梅田芸術劇場へ。
ブロードウェイで活躍する作曲家フランク・ワイルドホーンとその仲間たちによるコンサート。
ワイルドホーン自らピアノを弾き、ドイツからトーマス・ボルヒャート(「モーツァルト!」レオポルト役のオリジナル・キャスト。他に「ジキル&ハイド」「ドラキュラ」「モンテ・クリスト伯」)とサブリナ・ヴェッカリン(ドイツ版「ウィキッド」初演のエルファバ役)、ブロードウェイからジャッキー・バーンズ(「ウィキッド」のエルファバ役、リバイバル版「ヘアー」オリジナル・キャスト)とアダム・パスカル(「RENT」ロジャー役オリジナル・キャスト、「アイーダ」ラダメス役オリジナル・キャスト)、そして元・宝塚宙組トップスター和央ようかが出演した。和央は宝塚退団公演「NEVER SAY GOODBYE」で楽曲を提供したワールドホーンと知り合い、今年彼と結婚した。彼女の方が背が高い!当初は「スカーレット・ピンパーネル」のオリジナル・キャスト、ダグラス・シルズが出演予定だったがキャンセルとなり、アダム・パスカルはその代演である。
セットリストは以下(順不同)。ミュージカル作品ごとにまとめて記載した。
- 「スカーレット・ピンパーネル」炎の中へ(アダム/トーマス)・あなたこそ我が家(サブリナ/アダム)
- 「デスノート」ハリケーン(アダム)・愚かな愛(ジャッキー)
- 「アリス・イン・ワンダーランド」鏡の国へ(全員)・イカれた帽子屋(ジャッキー/サブリナ)・今日やりたいこと Finding Wonderland(ジャッキー)
- 「ドラキュラ」長く生きるほど(トーマス=ドイツ語/和央)
- 「ジキル & ハイド」罪な遊戯 Dangerous Game(ジャッキー/トーマス)・あんなひとが(サブリナ=ドイツ語)・新な生活(ジャッキー)・時が来たThis Is The Moment(トーマス=ドイツ語)
- 「NEVER SAY GOODBYE」メドレー(和央)・One Heart(アンコール、全員)
- 「モンテ・クリスト伯」地獄に落ちろ!(トーマス)
- 「ルドルフ・ザ・ラスト・キス」私という人間(トーマス)
- 「MITSUKO」後ろを振り向かずに(和央)
- 「南北戦争」サラ(アダム)
- 「カミーユとロダン」Gold(サブリナ)~2002年冬期五輪開会式演奏曲
- 「ハバナ」Havana(ジャッキー/サブリナ/和央)日本未上演
- ホイットニー・ヒューストン提供楽曲〜Where Do Broken Hearts Go(サブリナ)
ワイルドホーン以外の作曲家の楽曲も歌われた。
- 「RENT」One Song Glory(アダム)
- 「シカゴ」All That Jazz(和央)
- 「ウィキッド」自由を求めて Defying Gravity(ジャッキー=英語/サブリナ=ドイツ語)
因みに僕が観たことがあるワイルドホーンのミュージカルは「ジキル&ハイド」「スカーレット・ピンパーネル」「NEVER SAY GOODBYE」「MITSUKO 〜愛は国境を超えて〜」「モンテ・クリスト伯」「スコット&ゼルダ」そして「デスノート」である。
アダム・パスカルの歌声を生で聴くのはこれが3回目。2001年にブロードウェイでディズニー版「アイーダ」を鑑賞したのと(タイトルロールはこれでトニー賞を受賞したヘザー・ヘッドリー)、2010年には「RENT」で共演したアンソニー・ラップとのライヴを聴いた(その時のレビューはこちら)。アダムのハスキーでワイルドな歌声は健在。「まだまだロジャー演れるよ!」と想った。
トーマス・ボルヒャートは朗々とした歌唱で高音に伸びがあった。
ジャッキー・バーンズとトーマスが共演した「ジキル&ハイド」の"Dangerous Game"は悪魔的でセクシー。また「デスノート」の《愚かな愛》は死神レムのナンバーだが、ジッキーの声には張りがあり、日本で同役を演じた濱田めぐみの実力とは雲泥の差があるなと感じた。
サブリナ・ヴェッカリンはとても高音が綺麗。"Where Do Broken Hearts Go"はホイットニー・ヒューストン並に上手かった。
和央ようかが黒い燕尾服で登場し、「NEVER SAY GOODBYE」を歌うと、宝塚大劇場で観劇した時(2006年)のことが鮮やかに蘇ってきた。歌詞に「君」という言葉が出てくる度に、彼女の視線の先に相手役だった花ちゃん(花總まり)が幻視される。ふたりは同時退団で、その後暫くの間花ちゃんは和央のマネージャーを甲斐甲斐しく務め仲睦まじかった。ところが今では和央がワイルドホーンと結婚し、花ちゃんは別事務所で「モーツァルト!」や「レディ・ベス」「エリザベート」に出演している……。一体、どうなってんの??まぁ僕は花ちゃんのファンだからミュージカル界復帰は大歓迎である。あと和央は宝塚男役時代からそうなのだが、歌詞の滑舌が悪い。
女子3人で歌われた「ハバナ」はラテン調でノリノリの曲だった。
楽曲もいいし、欧米の実力派揃いで「本物」を堪能した。ただ歌詞の字幕スーパーが付いている方がより理解が深まり、ありがたかったかなとも想った。
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