雪深い奥飛騨温泉郷への旅〜宮﨑駿との意外な接点
正月休暇で岐阜県の奥飛騨温泉郷へ旅をした。一泊目は新穂高温泉・槍見舘。日本秘湯を守る会に所属する宿である。
内風呂以外に露天風呂が7つ(うち、貸切露天風呂4)もあり、蒲田川を眺めながら掛け流しの温泉にゆったり浸かることが出来る。
山の日暮れは早く、午後4時になると夕方の薄ぼんやりした風景となった。
夜は露天風呂の上空にオリオン座がくっきりと輝き、月明かりが雪に映え山の頂上まで見えた。
毎朝、宿でお餅つきがあるのも嬉しい。
槍見館を発って訪れたのが新穂高ロープウェイ。日本唯一の2階建てゴンドラを有する。頂上で雪の中に立つと、周りは完全な無音の空間が広がる。雪が音を吸収するということもあるし、虫や鳥が一切いない「死の世界」であると言い換えることも出来るだろう。
二日目の宿は福地温泉・孫九郎へ。ここで連泊。
鄙びた宿の槍見舘と違って何の変哲もない一般的客室で、食事も素朴な内容だが美味しい。朴葉味噌焼きとか飛騨牛とか、この地域は食文化が豊かだ。
孫九郎の何が素晴らしいって、泉質だ。僕は、北は北海道・知床半島のカムイワッカ湯の滝から南は鹿児島県・屋久島まで数多くのお温泉に入ってきたが、ここは最高レベルであると断言出来る。4つの源泉を持ち、循環でないのは無論のこと(湯をブレンドすることで)加水すらしない源泉100%の湯に入れるというのが魅力。すべてのお風呂の泉質が違うのも面白い。「のくとまり入湯手形」を利用して孫九郎の向かいにある長座の湯にも 入ってみたが、なんだか「薄い」気がした。
孫九郎のフロントには宮﨑駿の色紙が飾られていた。
しかも3枚とも日付が違う!息子の吾朗や孫と写った写真も。よっぽどお気に入りなんだね。
雪景色の散策は愉しい。
萬葉館の手打ち蕎麦やコーヒー、五平村で囲炉裏に炙った五平餅も美味しかった!
「アナと雪の女王」がお気に入りで「ありのままで」を歌ったりもする3歳の息子に、本物の雪の冷たさ、その感触を味わってもらいたい。それが今回の旅の目的のひとつであった。
「青だる」である。滴り落ちる水が凍りついて、青い水の帯のように見える現象のことをいう。
命の洗濯をした4日間であった。また来たい。新緑の奥飛騨にも興味があるが、やっぱり次も冬がいいな。
| 固定リンク | 0
「旅への誘ひ」カテゴリの記事
- キリル・ペトレンコ/ベルリン・フィル in 姫路(2023.11.22)
- 「シシ神の森」屋久島旅行記(2019.08.26)
- 平成最後の吉野の桜(2019.04.17)
- 小豆島へ(2019.03.30)
- 再び法師温泉へ!(2019.01.08)
「アニメーション・アニメーション!」カテゴリの記事
「子供の情景」カテゴリの記事
- 劇団四季「オペラ座の怪人」 2022(2022.06.24)
- 中二病からの脱出〜映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(2021.03.11)
- 礼真琴、舞空瞳(主演)宝塚星組「ロミオとジュリエット」(2021.02.26)
- 今度は「不織布マスク警察」現る!/新型コロナ禍の心理学(2021.02.15)
- アカデミー長編アニメーション部門のノミネートは確実!「ウルフウォーカー」(2020.11.13)
コメント