グランド・ブタペスト・ホテル
評価:A
ベルリン国際映画祭 銀熊賞/審査員グランプリ受賞。映画公式サイトはこちら。
とにかくおしゃれな映画だ。薄ピンク(桜色)を主体とする美術もおしゃれ、役者たちが着こなすファッションもおしゃれ、物語もおしゃれ。
可愛らしい映画だが単なるお伽話には終わらず、迫り来るファシズムの影(明らかにナチスがモデルになっている)等、シリアスな要素が背景に散りばめられているのも巧みだ。紛れも無くウェス・アンダーソン監督の最高傑作。
バラライカ(三角形の本体に3本の弦を張ったロシア産のマンドリンの一種)やツィンバロン(ハンガリーの打弦民族楽器)を使用したアレキサンドル・デスプラの音楽も実にユニークで耳をそばだてて聴き惚れた。中部ヨーロッパの魅力が濃密に詰まっている。
| 固定リンク | 0
「Cinema Paradiso」カテゴリの記事
- クラシック通が読み解く映画「TAR/ター」(帝王カラヤン vs. バーンスタインとか)(2023.05.27)
- A24とNetflixの躍進が目立ったアカデミー賞授賞式 2023を振り返る(2023.03.15)
- 2023年 アカデミー賞大予想!(2023.03.12)
- デイミアン・チャゼル監督「バビロン」は「ラ・ラ・ランド」を露悪趣味に歪曲した映画(2023.03.10)
- イニシェリン島の精霊(2023.03.08)
コメント