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笑福亭三喬・柳家喬太郎/東西笑いの喬演

3月14日(金)エルセラーンホールへ。

以前この会は大阪市立こども文化センターで開催されていたが、「椅子が小さすぎる!」と聴衆から不満の声が上がり、ホテル内にあるコジャレた場所に替わった。

  • 春風亭正太郎/芋俵
  • 柳家喬太郎/道灌
  • 笑福亭三喬/天王寺詣り
  • 笑福亭三喬/馬の田楽
  • 柳家喬太郎/ぺたりこん(三遊亭円丈 作)

芋俵」は江戸落語だが、上方の喜六(喜ぃさん)とちがって、江戸の与太郎のキャラクターは何だか嫌だ。喜六が”愛すべきアホ”なのに対して、与太郎の場合は知的障害者を馬鹿にしている感じで全く共感出来ない。やっぱりお江戸は駄目だなぁ。

道灌」は喬太郎が新宿末広亭にて初高座で演じたいわゆる前座ネタ。しかし平成二十三年にはトリで掛けたという。「(太田)道灌公が狩倉(かりくら)に出たときのことだ」 「オッ、ローマ帝国の暴君で酒池肉林の宴会を開いた!」「そりゃカリギュラだ」 とか、インデアンカレーの話題も飛び出し自由奔放。軽やかで今まで聴いたことのない件(くだり)もあり、さすがベテランの味わいだった。

天王寺詣り」に出てくる「亀山のちょん兵衛はん」とは竹細工のおもちゃ。上に小さな人形が乗せてあり、手を離すと回転しながら飛び上がる仕組みになっている。五代(先代)桂文枝の「天王寺詣り」は途中、サーカスの件(くだり)があったそうだが、三喬版では覗機関(のぞきからくり)が登場。また「あべのハルカス」や「ゆとり教育」などの話題も飛び出すなど、喬太郎に対抗して色々工夫があつた。

馬の田楽」ではマクラで食の話。牛肉+卵は関西で他人丼。でも関東では開花丼という。しかも牛だけではなく豚もそう呼ぶそう。噺に登場する子どもたちが何とも可愛らしかった。

ぺたりこん」のマクラで喬太郎は三喬の覗機関に刺激を受けて「私も歌います!」と。AKB48「恋するフォーチュンクッキー」のメロディに載せ落語「たらちね」(上方の「延陽伯」)の長たらしい名前を言うところを振りを交えて披露。これがもう抱腹絶倒の面白さ!「論文発表して、しばらくしたら取り下げたい」と時事ネタを絡め、会場は大いに盛り上がる。三遊亭圓丈 作「ぺたりこん」はカフカの「変身」みたいに理不尽でシュールなネタ。喬太郎の演技はある種の狂気を孕み、凄みを感じた。

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