ベルリン・バロック・ゾリステン with エマニュエル・パユ
2月27日(木)いずみホールへ。
エマニュエル・パユのフルート、ベルリン・バロック・ゾリステンで、
- C.P.E.バッハ/弦楽のための交響曲 第5番
- パッヘルベル/カノン
- J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲 第5番
- テレマン/フルート協奏曲 ニ長調 TWV51:D2
- J.S.バッハ/6声のためのリチェルカーレ
「音楽の捧げもの」より - J.S.バッハ/管弦楽組曲 第2番
- C.P.E.バッハ/フルート協奏曲 ニ短調 Wq.22 H.426
より第3楽章 (アンコール)
ベルリン・バロック・ゾリステンはベルリン・フィルのメンバーを中心に結成された。現代楽器を使用しているが、ピリオド・アプローチ(古楽奏法)の団体。基本的にノン・ヴィブラート。コンサートマスターらはバロック弓だが、モダン・ボウの奏者もいた。
冒頭のC.P.E.(大バッハの次男)からシャープで透明感のある演奏が展開された。音楽が水を得た魚のようにピチピチしている。
パッヘルベルのカノンは魚が飛び跳ねるように生き生きしていて、小気味いい。
ブランデンブルク協奏曲は瑞々しい演奏。パユのフルートは弱音が掠れることもなく、絶妙なコントロール。ヴィブラートはごく控えめで、一音一音はっきりと発音し、歯切れが良い。
テレマンの協奏曲は第1楽章で鳥の鳴き声を模しており、爽やか。第4楽章はパユの奏でるppの美しさが際立っていた。柔らかい、まろやかな音に魅了された。
プログラム最後の管弦楽組曲は決然として気高い。「フルートの貴公子」パユの面目躍如。終曲は即興もあり才気煥発、当意即妙の鮮やかさ。
アンコールのC.P.E.はアレグロ・モルトの超特急。ジェットコースター並みに疾走する快感。まさにこれぞ疾風怒濤であった。
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