堀米ゆず子/バッハ&ブラームス プロジェクト 《第2回》
第1回のレビューはこちら。
3月16日(日)兵庫県立芸術文化センターへ。
堀米ゆず子(ヴァイオリン)、佐々木亮(ヴィオラ)、木越洋(チェロ)、田村響(ピアノ)で、
- ブラームス/ピアノ四重奏曲 第2番
- ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ 第2番
- J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番
- J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
第3番〜ガボット(アンコール)
ブラームスのカルテットは「でもねでもね」と言っているような逡巡、優柔不断なじれったさが特徴。渋い。第2楽章は「いこかもどろか」、第4楽章は賑やかなホイリゲ(居酒屋)でロマ(ジプシー)の楽団を聴いている感じ。演奏の方は力強く雄弁だった。
続くソナタは仄かな憧れと憂鬱が支配的。堀米のヴァイオリンが野太い音を奏で、感傷とは無縁。低音はいぶし銀で無骨。しかし無味乾燥にはならず潤いがある。
大バッハのソナタはヴィブラートを抑制し、ピンと張り詰めた緊張感が全体を貫く。音楽が毅然と立ち上がり、有無を言わせぬ説得力があった。
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