大阪フィル、最後の定期演奏会@ザ・シンフォニーホール
3月13日(木)ザ・シンフォニーホールへ。
尾高忠明/大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を聴く。4月から大フィルは定期の場をフェスティバルホールに戻すので、今回がここでは最後となる。
- ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」
- シベリウス/交響曲 第1番
「皇帝」のピアノ独奏はブラジル出身で今年70歳になるネルソン・フレイレ。アルゼンチン出身のマルタ・アルゲリッチとの共演でも名を馳せている。
フレイレは力むことなく正確なタッチで、指が鍵盤上を滑らかにコロコロ転がっていく感じ。音の粒が見事に揃っている。特に弱音が美しい。第2楽章はクリスタルの響きがした。オーケストラはシャキッとして端正。僕はこの曲を実演で3度くらい聴いているが、今回初めて満足のいくものに出会えたと想った。華麗なテクニックを求められる作品だけに、ピアニストの力量次第だなぁと痛感した。
尾高はエルガーのスペシャリストとして有名だが、シベリウスも得意としている。そういう意味では故ジョン・バルビローリに近い資質なのかも。交響曲 第1番 第1楽章冒頭、クラリネットのソロはうら寂しい。そして仄暗い主部は力強く動的。金管の咆哮がガツンと来て気持ちいい!今年1月、ホルン首席に高橋将純(たかはしまさずみ)が入団して、このセクションの躍進は目覚ましいものがある。残る補強の懸案はトランペットだけだね。第2楽章は粘りのある弦が何とも魅力的。第3楽章スケルツォは弾力と躍動感があった。
シベリウスの初期交響曲 第1-2番はチャイコフスキーからの影響が顕著で、特に「幻想曲風に」と指示された第1番 第4楽章は笑っちゃうくらいチャイコフスキー/幻想序曲「ロミオとジュリエット」に極似している。それはまぁ若書きのご愛嬌なのだが、だから作曲家・吉松隆やレイフ・セーゲルスタム、小説家・福永武彦など真のシベリウス・ファンが高く評価するのは交響曲第4番以降の作品である。是非、尾高/大フィルでシベリウスの後期交響曲を聴きたいなと想った。
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