《宝塚便り》宝塚音楽学校
宝塚大劇場前の「花のみち」も桜が咲きはじめた。
3月29日(土)に宝塚音楽学校の合格発表があった。
報道によると1065人が受験し、40人が合格。競争率は26倍だったそうだ。しかも全員が必ずしも卒業できるわけではない。厳しい世界だ。
東京都や新潟県と宛先が書かれた封筒を握りしめ、緊張の面持ちで発表の時を待つ受験生。自分の受験番号を見つけ、歓喜を父母や祖母、妹と分かち合う娘たち。その一方で真っ赤に泣きはらした瞳で母の胸元に泣き崩れる者もいる。悲喜こもごもである。
宝塚音楽学校は予科・本科合わせて2年制である。生徒の大半はいわゆる「すみれ寮」で生活する。
僕は現在宝塚市内に住んでいるので、通勤時に音楽学校の生徒さんが通学するのとよく一緒になる。
グレーの制服に赤いリボンタイ。デザインは森英恵による。10月1日から衣替えで、帽子を着用。これがまた可愛い。
予科生は5−6人からなる小隊を組み、2列縦隊で整然と行進しながら登校する。女性としてはかなり早足である。途中に上級生と出会うと「おはようございます!」と声を揃えて挨拶する。また大体30秒に1度くらい最後尾の生徒が振り返って(危険が接近していないか)後方確認をする。Wikipediaによると1989年より毎年、全校生徒が陸上自衛隊伊丹駐屯地で基本訓練の研修を受けているそうだ。
興味深いのは途中、武庫川に掛かる宝塚大橋を渡るのだが、彼女たちはわざわざ音楽学校に行くには遠回りとなる橋の右側を歩く。つまりあくまで右側通行を順守しているのだ。
予科生が持つバッグは黒〜グレーに統一されている。雨の日は傘も黒一色。しかし本科生になると規則が緩くなるらしく、バッグや傘は色とりどりになる。予科生は平靴を履いているが、本科生はヒールが許されているようだ。また本科生は小隊を組むことなく個人個人で登校している。たった1年で全然規則が違うのだから面白い。
というわけで普段音楽学校の生徒さんを見かけたら、僕は瞬時に予科か本科か見分けることが出来るようになった。
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