バッハ・オルガン作品全曲演奏会 Vol.3〈喜びに満ちて、晴れやかに〉
2月14日(金)いずみホールへ。
デンマークの女性オルガニスト、ビーネ・ブリンドルフの演奏で、オール・J.S.バッハ・プログラム。
- プレリュードとフーガ ト長調 BWV541
- パルティータ《喜び迎えん、慈しみ深きイエスよ》 BWV768
- 《主イエス・キリストよ、われらを顧みて》 BWV709
- 《主イエス・キリストよ、われらを顧みて》 BWV726
- 《いまぞ喜べ、汝らキリストの徒よ》 BWV734
- 《かくも喜びに満ちるこの日》 BWV719
- プレリュードとフーガ ト長調 BWV550
- 《バビロンの流れのほとりに》 BWV653b
- トリオ・ソナタ 第5番 ハ短調 BWV529
- 幻想曲(ピエス・ドルグ) ト長調 BWV572
2曲目のパルティータ以外全て長調で、しかもト長調が多いのが特徴。
1曲目のプレリュードとフーガ BWV541から晴れやかな気分に包まれ、陽光が燦々と降り注ぐ情景が目に浮かんだ。ブリンドルフのタッチは軽やかで、でも軽すぎない絶妙な塩梅。
ハ短調のパルティータは素朴な音。荘厳な世界が広がる。
休憩を挟んでのプレリュードとフーガ BWV550はバッハ最初期の作品らしいが、拍子抜けするほど素朴。
《バビロンの流れのほとりに》には朴訥とした信仰が感じられ、トリオ・ソナタにはシンプルな力強さがあった。
プログラム最後の幻想曲は華やかで、頭上から強烈な光が差し込むような劇的効果があった。
バッハ・オルガン作品の醍醐味は絶対にライヴでなければ分からない。是非多くの人々にホールで、生の音のシャワーを体感してもらいたいものだ。
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