笑福亭たま VS 旭堂南湖「激突二人会」
天満天神繁昌亭にて落語家・笑福亭たまさんと講談師・旭堂南湖さんの二人会。それぞれ古典と新作(自作)を一作ずつ披露した(Myselvesはたまさんと放送作家・米井敬人さんのユニット「たまよね」作)。
一日目(6/19)
- 桂 福丸/金明竹
- 旭堂南湖/太閤記より織田信長の死・前編(本能寺の変)
- 笑福亭たま/ドーベルマン刑事
- 旭堂南湖/祝島 原発反対三十年
- 笑福亭たま/口入屋
二日目(6/20)
- 桂 治門/動物園
- 旭堂南湖/エベレストに眠る
- 笑福亭たま/猿後家
- 旭堂南湖/太閤記より織田信長の死・後編(大徳寺焼香場)
- 笑福亭たま/Myselves
福丸さんは快調なリズム感で明るい高座。
たまさんは南湖さんがラジオ大阪のパーソナリティーを務めていた時のエピソードなどを紹介。
「太閤記」で南湖さんは珍しく釈台に本を置いて読み聞かせた。石州和紙を和綴じしたもので表紙に「不許他見」(他の人が見ることを禁ずる)と書かれている。昔はこういうスタイルが普通だったそう。ダイナミックで迫力のある高座だった。「大徳寺焼香場」をする講談師は現在、日本で5人しかいないそう。
祝島の祝は「ほうり」とも読み、「祝部(ほうりべ)」とは神社に属して神に仕える職の一だという。
「ドーベルマン刑事」でたまさんは「8分間でエッセンスを凝縮しました」と。ギャグの連続技で場内爆笑。
現在の人材派遣会社に相当する「口入屋」のマクラで、当時の女性たちは「一期」または「半期」の出替わりが普通だったと。腹黒い丁稚、カッコつけの番頭が可笑しい。
「エベレストに眠る」は南湖さんのおじさんの話。エベレストでは初登頂後現在までに216人が命を落とし、うち150人の遺体は凍結放置されたままだという。シェルパ族を雇いベース・キャンプまで行くとか、「登山家の墓場」など、色々知らないことが聴けてよかった。
「Myselves」は奇想が面白かった。不条理な噺。
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