インド映画「きっと、うまくいく」
考えてみたらインド映画を観るのは1998年に日本で公開された「ムトゥ 踊るマハラジャ」以来かも!?「スラムドッグ$ミリオネア」は勿論観ているが、あれはイギリス映画だし。
評価:B+
原題は" 3 idiots "つまり「3人の愚か者」。2009年の作品。インド映画歴代興行成績NO.1となり、インドアカデミー賞で作品賞・監督賞など史上最多の16部門を制覇したという。その中に「悪役賞」とか「男性プレイバックシンガー賞」という謎の部門があったり、脚本賞とは別に台詞賞があったりと、そのテキトーさがインドらしくて面白い。
上映時間2時間50分という長尺だが飽きることはなかった。
名門工科大学ICEに通う3人の大学生の友情の物語。10年後の彼らの姿をクロスカッティングしながら描いてゆく。エリート校のプレッシャーから自殺者が出たりと内容は結構シビアである。学歴社会であるインドの現状をあぶり出しながら、一方で脳天気なミュージカル・シーンも有り、その混沌(カオス)ぶりがインド映画ならでは。挿入歌の歌詞がまたいいんだ。サービス精神旺盛で結構笑えるし、最後は「ショーシャンクの空に」を彷彿とさせる爽快感が待ち受けている。大いに気に入った。「誰がために鐘は鳴る」のキスシーンとか、「月の輝く夜に」など、往年のハリウッド映画へのオマージュもニヤリとさせられる。
主演のアーミル・カーンは1965年生まれ、撮影当時既に40代半ば。でも全然そんな風には見えず、若々しかった。インドで非常に人気がある役者だそう。
これを見逃す手はない。今すぐ映画館に駆けつけろ!
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