尾高忠明/大阪交響楽団「大英帝国の香り」
1月31日(木)ザ・シンフォニーホールへ。
尾高忠明/大阪交響楽団(チェロ:横坂 源)で英国音楽特集。
- ディーリアス/楽園への道
- エルガー/チェロ協奏曲
- ウォルトン/交響曲 第1番
尾高さんは1999年に英国エルガー協会より日本人初のエルガー・メダルを授与されており、BBCウェールズ交響楽団の桂冠指揮者でもある。その道のスペシャリストだ。
「楽園への道」はオペラ「村のロメオとジュリエット」の間奏曲。大好きなオペラで、全曲版はLD(レーザーディスク)で所有している。いつかこの舞台をライヴで鑑賞することが僕の夢だ。
エルガー/チェロ協奏曲といえば、初めて聴いたジャクリーヌ・デュ・プレの火の玉のような闘魂演奏が強烈で、生で聴くのは3回目くらいだが、一度も満足できるものにお目にかかったことがない。これはある意味不幸なことである。力強さも、情熱も、ジャッキーのそれには及びもつかない。物足りない。
ソリスト・アンコールは「鳥の歌」。ヴィブラートが過剰でいただけない。上っ面の美しさのみ。これじゃあ原曲・カタルーニャ民謡@スペインの精神が伝わらない。もっとしっかりカザルスの演奏を勉強して、出直していらっしゃい。
尾高さんのウォルトンは最高だった。特に第4楽章、金管のファンファーレが無茶苦茶格好いい!痺れた。これは紛れもなく、20世紀に書かれた交響曲の傑作五指に入るね。因みに僕が選ぶのは順不同で、
- マーラー/交響曲 第9番
- フランツ・シュミット/交響曲 第4番
- プロコフィエフ/交響曲 第7番「青春」
- シベリウス/交響曲 第7番
- ウォルトン/交響曲 第1番
次点はコープランド/交響曲 第3番かな?
僕がウォルトンの曲を初めて聴いたのが高校生の時。スタンリー・ブラック/ロンドン・フェスティバル管弦楽団のLPで映画「スピットファイア」~前奏曲とフーガだった。次にジョン・ウィリアムズ/ボストン・ポップスで戴冠式行進曲「王冠」と「宝玉と王の杖」を聴いた。いずれも気高く、颯爽とした楽曲であった。その瑞々しい感動を今回の演奏会でありありと想い出した。
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